相原農場より

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コラム・農場便り

相原農場
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2017年5月23日

2017年5月26日

2017年5月30日

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2017年4月25日

相原の野菜をありがとうございます!

4/10の作業中、ぎっくり腰をやってしまい、当初は両手に杖を持ち、杖をつくというより、ぶらさがる状態でおりました。農作業が忙しくなるはしりの時期、とても大切な時期に、何もできず、日常生活もまともにできない状況を嘆きましたが、たくさんの方々からの励ましのお言葉、又、アドバイスや体操、治療院の紹介などをいただき、今は無理をせずしっかり治すことを最優先にして、できることを少しづつこなし続けていくしかないと思い直すことができました。
皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。今もまだできない事もありますが、ここ数日急速に回復してきました。この経験は、とても多くのことを学ばさせてくれたと思います。それをかみしめながら、一歩一歩進んでいこうと思います。
改めまして、皆様にお礼申し上げます!

2017年4月11日

お詫び
 昨日、作業中に腰を痛め、今日の作業へ影響を及ぼし、野菜が少なく皆様にご迷惑をおかけして申し訳ございません。

 昨日、痛めた後、安静にしていれば良かったのですが、そうもいかず、続けたところ、悪化させてしまったようです。膝も治療中だというのに、二重のショックです。
布団から出て歩き始めるのに15分。服を着替えるのに10分。常に両手に杖を持っていないと動くことができない状態です。座っていてもどちらかの手で上体を支えていないと体勢を維持できず食事も一苦労。トイレも早めに動き出さないと間に合わなくなってしまいそうで、何とも・・・悲しいを通り越して笑うしかないという情けない限りです。
当たり前に行っていた日常生活がこれ程困難になってしまうとは。人の痛みを感じられるようになる修行かもしれませんね。これから農作業のペースがどんどん上がっていく時期。悪いときには悪いことが重なるもので、今年は研修生も一人。週の半分以上は私自身の一人作業。こちらも痛い!さらにパソコンが壊れ、伝票が作れなくなってしまい・・・。
嘆いても状況が変わる訳ではないので、やれることをやって行くのみです。皆様にもしばらくの間、ご迷惑をおかけすることになるかもしれませんが、応援、よろしくお願い致します!

4月4日

今日、菜の花を収穫していたら、心が痛くなりました。採られても採られても次々と脇芽を伸ばし、花を咲かそうとしている姿を見たら、罪悪感でいっぱいになってしまったのです。
収穫するときに「プツッ、プツッ」と音がするのですが、今日はこの音がとても重たく感じました。
花が一輪も咲いていない株(採り切って)に対して特に強く。それでもほとんどの株は収穫が追い付かず、黄色い花が満開になっているので、すべてを取り尽くしているわけではありません。
花を採られることで、もっとたくさんの花を付けようとしているようにも感じられます。でも今日は、そんなことがふと頭をよぎりました。

相原成行

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2017年3月28日

相原の野菜をありがとうございます!

いよいよキャベツ、大根も終わり、本格的な端境期に入ってきました。野菜の種類がガタッと減って、皆様にとっても生産者にとっても我慢の時期です。自然の摂理に逆らわず、永続的な農業を実践するのが有機農業。端境期を機会に便利すぎる世の中を振り返って考えてみることも必要なのかな、と思っています。
あたり前になってしまっていることを、あたり前に維持するのに、どこかで大きな無理が生じていることもありますよね。

3月21日

春分の日を迎え、いよいよ春らしくなってきました。畑にどんどん種を蒔いていきたくなる時期です。今年は雨が少ないので土がパサパサしているので種も蒔きずらいですね。
ところで、春分の日は、国民の祝日となっているのですが「自然をたたえ、生物をいつくしむ」趣旨で定められているそうです。改めて調べてみて、こんな意味があったのだと知りました。
農家の気持的には、毎日が春分の日となってしまいますが、一人一人が自然の語りかけていることに耳を傾け、生き物との共存を考えられたらすばらしいことだと思います。
今日、送られた野菜を食べながら是非、ご一考ください!

相原成行

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2017年2月28日

相原の野菜をありがとうございます!

春三番?まで吹き、だんだん気温も上がって来ていますが、2月の降水量が少なすぎますね。例年を100としたら、30%にも達していないそうです。温床の上だけでなく、露地でも種蒔きをしていきたいのですが、このお天気で遅れています。
そうしている間に、2月も終わり、じゃが芋の植え付けも近づき、やらなければならないことが積み上がっています。あっという間に一日が終わってしまうので気持ちばかりが焦ってしまいます。こういう時こそ、地に足を付けて行動しなければなりませんね。
最近は、深呼吸をして気持ちを整えることが多くなりました。一日の中で何回も行います。

2月17日

春一番が吹きました。有機農家にとってはイヤな季節です。
理由1. 端境期になる。(出荷する野菜がなくなってくる。)
理由2. 強風+乾燥する日が多くなり思うように農作業を進められない。
理由3. ハクサイダニのピークになる。
理由4. 花粉の季節。(これは個人的な理由。)
でも、このネガティブ思考の要因を吹き飛ばすのが、夏野菜の種蒔きやじゃが芋の植え付けなど、命をつなぐ第一歩目の作業です。
発芽は種に蓄えられた力があふれ出す時です。芽が出た野菜を見ているだけでも力が沸いてきますね。これからどんどん種蒔きが進んでいきます。私もどんどん元気になって行くでしょう!

相原成行

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2017年1月31日

相原の野菜をありがとうございます!

今年も早一ヶ月を過ぎようとしています。毎年やることは変わりなく同じことの繰り返しなのですが、振り返ってみると、その「同じこと」が毎年毎年違うのです。いつまで経っても心の底から安心感は持てないのですが、それは不安ということではなく、まだまだ経験できることは沢山ある!!という、どちらかと言えばポジティブな心の中に生まれててくるものです。
今年はどんな年になるのか、暑いのか、寒いのか、雨が多いのか、少ないのか、台風の数は?いろいろ考えると行うべきパターンはたくさん考えられます。夜、眠る前や、朝起きた時、そんなことを考えてシミュレーションすることは、経験を積んだ数だけ深みを増しますね。

相原成行

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2017年1月10日

新年明けましておめでとうございます。

私が今まで経験してきた中で最も暖かいお正月だったのではないかと思います。毎年元旦は日の出前から各畑を回り様子を見ながら写真を撮ったりしています。そして、初日の出を拝む場所は一番見晴らしが良い田んぼからと決めています。今年も素晴らしいご来光でした。農業をしていると朝日を拝む機会が多いので一日の始まりはいつも実感しているのですが、元旦の朝日は一味違いますね。もちろん、昨日昇った太陽も明日昇る太陽も全く同じものなのですが、一年の始まり、気持ちの切り替えという点で自然と背筋がぴーんとしてきます。今年はどんな年になるのでしょうか?期待も不安もありますが、畑や田んぼと向き合ってしっかり歩んで行きたいと思っています。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

毎年年が明けるとヒヨドリの食害に頭を抱えます。今年も始まりました。キャベツや小松菜などのアブラナ科をすごい勢いで食べて行きます。キャベツなどは球形の上半分だけを食べ、下半分は残したままでそこに糞のお土産を置いていきます。防除方法としては、寒冷紗をかけます。とても大切な作業です。お腹を空かしているのはかわいそうなのですが、食べるならせめて丸ごと一個食べ尽くしてほしいですね。そして、食べても良い部分を畑に残して置いても、そこは食べずに不思議と食べてほしくないところにやってくるのです。鳥と会話ができれば良いのですが・・・。

相原成行

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2016年12月27日

今年も相原の野菜をありがとうございました!
(今年最後のお便りに農地のことについて思うことを書きました。)

藤沢市は新規参入就農者を積極的に受け入れることをご存知ですか?
その背景には農業従事者の高齢化や相続の発生などで農地の荒廃かが進んでいることが挙げられます。高齢化については身内が後継者になればとりあえずもう一世代は農業が続くことになり、また、最初に述べた新規参入就農者が新たな担い手として位置づけられておりますので、農地の貸借が成立すれば農地の所有者も一安心です。(新規参入就農者は期待の星ですね。)問題なのは相続です。相続も様々ではありますが、ほとんどの場合は資産は平等に分配されるので農家以外の人が農地の所有者になってしまうケースが生じてきます。その所有者が市内ならまだ何とかなるかもしれません。でも、他市や他件に農地の所有者が存在することが意外に多いのです。いづれにしても、農家でない人が農地を相続しても、実際手が付けられず耕作放棄地となり、やがて荒廃農地へと姿を変えていきます。
農地は農地法により所有者が勝手に土地の転用ができないようになっていて、農地を守る役割を果たしてきました。それは相続するときも同じなのですが、個人の資産という意味で考えると法律上相続権がある人に平等に分配するのが妥当なわけです。農地は本来生産を行わなければならない場所ですが、所有者が農業をやっていない矛盾がいたるところで生じて大きな壁になっています。その壁を壊すには農地に対する認識を変えていかなければならないでしょう。でもそれはとても難しいことです。一気に変革できることではありません。だからこそ、農家以外の人達に、もっともっと農業を知ってもらいたいと思っています。農地がどれだけ大切なものか、農家もそれ以外の人達も同じように考えられるようになった先に法律を越えた解決策が見えてくれように思うのです。健全な農地を次の世代に残すこと、一緒に考えてみませんか?

相原成行

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2016年11月29日

 相原の野菜をありがとうございます!
雪が降りました。まだ11月です。東京では54年ぶりということで人間だけでなく野菜も驚いていることでしょう。
寒い1日でしたが、実はこの雪の原因は暖冬にあるとのことでした。不思議なものですね。
雪は降った後が困ります。畑の土はぐちゃぐちゃになり、歩きにくく、又、土をこね、乾いた後、ガチガチに固めてしまうのです。それでも収穫するためには畑に入らなければならず、いつもより歩数を少なく歩くように心がけます。野菜にも土が付き、いつもは洗いませんが、この時ばかりは仕方がありません。お天気によって、一手間も二手間も変わってきてしまうわけです!

 11月も終わりです。秋以降、時間の流れが加速しているように思います。いまだに大根が出荷できずご迷惑をおかけしております。
種は連続して蒔いていましたが、一作分、アブラムシにやられてほとんど収穫ができず、抜けてしまいました。次の大根は三浦大根だったので生育が遅く、まだ収穫できません。もう少しです。種蒔きのリレーは、時期と品種選びが大切ですね。来年は青首大根を前半にもう少し多く蒔くようにしようと思います。
本格的な寒さの前に、さつま芋、里芋を掘り上げるという大切な作業を早くやってしまいたいものです。

相原成行

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2016年10月25日

 相原の野菜をありがとうございます!
10月も終わりですね。稲刈りはもう少し残っています。バインダーで刈り、天日干しするのですが、この時期まで来ると籾の水分も17%ぐらいまで落ち込むので、刈り取りから脱穀へ、という連続作業ができるようになります。本来は干すことによりゆっくり水分がぬけることでお米が美味しくなるので、適期、という訳ではありませんが、はざかけをスルーできる分、作業は楽になります。本当は、一気にやってしまいたい稲刈り。畑作業や出荷作業、はざかけ資材の数との問題(使い回すので一気にできない)などもあり、相原農場の稲刈りは1ヶ月続くのです。もう一息頑張ります。
※通常、水分は14.5%ですが、籾保存で来年の梅雨あけまで置いておくと、17%→14.5%くらいに落ちてちょうど良くなります。
野菜もずいぶんそろってきました。
葉物と根菜の季節がやってきました!

10月18日

 相原の野菜をありがとうございます!
10月ももうすぐ終わってしまいますが、相原農場の稲刈りは、あと半分くらい残っています。今は、バインダーで刈っているので、天日干しで1〜2週間、脱穀まで間があります。先日の刈り取った 稲の脱穀が始まり、はざかけの資材を、次の田んぼへと運び使い回します。これから先は、稲刈りと脱穀が同時進行で行われるわけです。コンバインを使うと1日で、この作業を同時に行えるので早いのですが、乾燥機による乾燥になっています。
ここ数年、バインダーにより稲刈りをするようになって、お米の味が良くなったと思うのは、天日干しに戻ったからでしょうか?
葉物がどんどん穫れ始め嬉しくなります。
人参も大きくなってきました。
後は大根ですね!

10月4日

野菜の種類・量が少なくすみません。
今年ほど、厳しい端境期はめずらしいな、と思っています。
畑にある野菜は長雨と日照不足で生育が遅れ、収穫にはもう少し時間がかかりそうです。種蒔きも蒔き直したり、蒔くべき種も播けずに遅れてしまっているので、これからのお天気に期待しているところです。
毎年「同じこと」の繰り返しなのですが、「お天気」「作付ける場所の変化」「他の作業との兼ね合い」などで「同じこと」の繰り返しはけっこう難しいことなのです。面積が大きくなるとそれだけ少しのことが大きく影響していきますね。それを上手く調整して平にしていくことが大切です。
まだまだです。

相原成行

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2016年9月26日

 相原の野菜をありがとうございます!
9/25(月)地元宮原の例大祭の日、ようやくお天気となりました。この日は、さすがに農作業はできませんが、久しぶりに見る太陽は本当にありがたいですね。
お祭りは、朝から夜まで15時間、宮原中を歩きまわり、時々おみこしをかつぎ、体はボロボロです。それでも 明けて月曜日、気持ち良く農作業に励んでいます。
気になるのは、長雨による日照不足。秋冬野菜に大きく影響が出ています。端境期が長くなりそうで、今からとても不安です。

相原成行

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2016年8月29日

 相原の野菜をありがとうございます!
先日の台風9号は大きな被害もなく通過していってくれたと思っていましたが、実は大きな爪痕を残していました。
この辺りの田んぼの水は、水利組合で管理しています。川にある「堰(せき)」を上げて水位を保ち、ポンプで汲み上げ水路に流しています。大雨や台風の時は、地域の安全のためにその堰をはらいます。台風9号の時もそうでした。ところが台風が去った後、堰を上げようとしたら上がらなくなってしまったそうです。水が侵入して故障してしまったのです。それ以来、田んぼに水は来ません。業者に頼んでも、修理は9月に入ってしまうそうで、水利組合長は、今シーズンは送水を停止する決断を余儀なくされました。
これは、お米を作っている農家にしては痛手です。収穫量と品質に大きく影響します。相原農場では、これまで順調に来ていたので、とても残念です。あとは、田んぼに水が溜まるように雨が降ってほしい、でも降りすぎは困る。今後の台風10号に対しても被害は無く、適度に雨が降ってくれれば、などなどと都合の良い思いを巡らせています。

相原成行

p.s. 最初の予報では関東直撃も考えられていたので、成り物を今回の台風に全て持って行かれると覚悟を決めました。でも台風は東北の方へ進んでいます。このような時、いつも複雑な心境になります。今は東北の被害が少なくすんでくれることを祈るのみです。

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2016年7月26日

 相原の野菜をありがとうございます!
一ヶ月ほど頭痛に悩まされ、とうとう医者に行って診てもらいました。副鼻腔炎だそうです。レントゲン撮影したら、左側のほほと目、おでこの部分が白く写っていて、あきらかに右側とは違う状態。薬を処方され数日後、うそのように頭もスッキリ。なにより大きな変化は、ごはんが美味しくなったこと。味覚にも影響していたのだなと思うとぞっとしました。今は食べ過ぎにならないように気をつけています。まだ完治していませんが、格段に良くなってきています。でも、ホッとしたのもつかの間、今度は左手中指に激痛が。骨に異常はないのですが、腱というか筋が痛んでいるようで、先生が言うには、使い過ぎだそうです。田の草取りや畑の草取りでかなり負担がかかっていたようです。原因である「老化」は否めませんが、先生に「鍛える方法はありませんか」と聞いたところ、あきれた顔で「使わないことが一番だよ」と言われましたが、それは無理な話ですね。

相原成行

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2016年6月28日

 宮原の田んぼは賑やかです。様々なグループが入れ替わり田植えにやってきます。個人も含め8組のグループが田植えを行います。各グループが耕耘、代かき、畦作りなど自分たちで行えることはやっていく、そして継続していくことが約束です。
こうなるまではイベント的に田植えをやっていました。農家である以上、農業を伝えることも大切な役目と思っていたからです。会費は取らず、お昼ご飯を提供する形で、毎回睡眠時間も短い中での受け入れでした。田んぼで声を出したときに立ちくらみがして倒れそうになった時もありました。これらの田植えの準備で自分の田んぼに手が回らず草を生やし、近所の農家からそんな状態で良いのか?とご愛鞭いただいたこともありました。

 15年続けて気がついたのが、相原農場だけが頑張っても続かない!ということでした。田んぼに関わる人達が各々責任を持って関わって行く形こそが田んぼを守り、人も育つことに繋がっていくのではと考えるようになったのです。今関わっているグループはそのことを理解して取り組んでくれています。長く続いているグループは安定感があります。少人数で技術を高めながら取り組んでいるグループもあります。黙々と作業をこなしていく人達もいます。 田んぼを守っていくたくさんの仲間ができました!嬉しいですね。

相原成行

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2016年5月31日

相原の野菜をいつもありがとうございます!

5月も今日で終わり。明日から6月です。田んぼに水がやってきます。今年はなぜか田んぼの水が引かず、なかなか耕耘できずにいまして、水が来る前にやれるかひやひやしていました。本来は3回の耕耘が必要なのですが、今年は最低限の1回のみ。残渣が分解しきれずアオミドロの大発生につながってしまうかもしれません。又、水がそれぞれの田んぼに行き渡るように小水路の土上げもまだ残っています。昨日の雨は痛かったです。今日中になんとか小水路の土を上げてしまわないと大変なことになってしまいます。毎年お天気に支配されながらの農作業です。
※本日、キュウリの入る方、ナスの入る方がそれぞれおられますが、第一果なので、小さめに穫っています。体を作るために早く穫ってしまうのです。

相原成行

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2016年4月26日

相原の野菜をいつもありがとうございます!

4月になりました。就農してから早いもので今年で26回目の春です。 今まで以上に今年はバランスを考えて種蒔きしています。
今の時期、夏野菜の育苗まっさかりですが、夏野菜というとついナス、ピーマン、トマト、キュウリ、インゲンに力が入ってしまいます。いつもカボチャは後回しになっていました。種蒔きを手利きにしても、定植は一番最後、結局苗が老化して草に負け生育悪く収穫漁が落ちてしまうという悪循環に陥っていましたが、今年はトップバッターにカボチャを持って来ました。グングンつるを伸ばして生育してくれば草も防げ、他の野菜へも力が注げます。このオーダー変更がはまってくれると、他の野菜の作付けものってくれるのですが。
夏にカボチャを出荷できたら、うまくまわせたと思ってください。

相原成行

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2016年3月8日

ハクサイダニの発生で充分に野菜が出荷できないことのお詫び

冬から春にかけて発生する白菜ダニ。神奈川県内だけでなく、日本各地で被害が報告されています。天敵のいない冬に発生するのでやっかいです。ほとんどの野菜(特に葉物)につき全てを枯らしてしまいます。
以前は冬を越した葉物は味が良く、又春には菜花として出荷でき、端境期であっても葉物は充実していました。いろいろな対策は立てているのですが、一番効果的な方法は、ハクサイダニが発生し始める前に収穫を終わらせてしまうことです。けれどもこれでは出荷量が減ってしまいます。それが今の現状です。密度が減ったら翌年の発生量も少なくなっていくと思うので、何年かかけて続けていけば改善してくると思っています。冬〜春にかけての野菜の出荷にしわ寄せが来てしまうのでそこをどうするかが課題です。

相原成行

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2016年2月23日

相原の野菜をいつもありがとうございます!

DET(Disabirity Equality Training)ってご存知ですか?
自分はつい最近機会があって体験しました。障害者平等研修というのだそうです。本来は3時間ほどのメニューなのですが、他の会合が終了した後の1時間半の超特急コースで体験してきました。
障害者の人が進行役となり進めていく対話型の障害学習です。4人1組になり意見を出し合っていくうちに、その場の空気が一つになっていくのを感じました。社会の中から障害を持った方々を見るか、障害を持った方々と同じ目線で社会を見るか、自分の立ち位置によってずいぶん解釈は変わってくると再確認できました。
有機農業の世界は様々な生き物が影響し合って成り立つ世界です。私たちの実践する有機農業は人の生き方の道標になっているのだといつも思います。
今、障害を持った方々のグループが、週に一度、2時間ですが、農作業をしにきてくれています。本当に助けられています。活躍の場は畑にもありそうです。

2016年2月8日

今年はいつになく厳しい端境期になっています。
原因は「ハクサイダニ」。農家の間では「赤い悪魔」の異名を持つ厄介なダニです。
以前にもお伝えしたかもしれませんが、冬になると現れ、春まで悪さをします。ほとんどの野菜につき、エキスを吸い取るように、まるで野菜のミイラのように枯らしてしまいます。冬に発生するので天敵もいません。
対策としては、夏の間に土の上にある卵を太陽熱処理でやっつける、12月までに収穫が終了するように作付けする、など、いずれもハクサイダニの密度を下げるのが目的で完全に絶やすことはできません。
お付き合いするしかない中で冬の野菜が少なくなってしまう問題は今のところ解決していません。今年は特に野菜が少なく皆様にご迷惑をおかけしてしまいますが、毎年、色々なチャレンジをしています。
いつの日か、ハクサイダニとも上手く付き合っていけるようになりたいものです。

相原成行

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2016年1月18日

 2016年、第一弾目の種蒔きを行いました。
人参、大根、ホウレン草、これらは畑へ直に。
育苗箱に蒔いたのは、サニーレタス、リーフレタス、結球レタス、半結球レタス。
それぞれ発芽はまだですが、種蒔きはこれからどんどん始まっていきます。
この時期からしばらくの間。種蒔きすると収穫目前の「とう立ち」のリスクがあります。ですから、晩抽性の品種を選びます。
順調に育てば、大根、レタス類は4月から、人参は5月からの収穫になります。今から楽しみです。
1月の種蒔きのポイントは
・品種選び(とう立ち、低温でも育つ品種)
・保温(マルチ、トンネル、ベタがけ)
です。

2016年1月5日

 新年あけましておめでとうございます!

 就農してから今年は、一番暖かいお正月のような気がします。まずは、昨年一年何とか締めくくれ、新しい年を迎えられたことに感謝です。
この暖かさで畑の野菜も良い面、悪い面、様々な 影響を受けるでしょう。でも最近のお天気には驚かなくなってきてしまっています。「例年通り」が通用しないのが当たり前の感覚に慣らされてしまったようです。
それでも、どんな状況の中でもっ「やることは一つ!」それがはっきりしているので迷いはありません。様々な考える材料を与えてくれることに感謝の気持ちでやっていけば道は開いていくと思っています。

 今年もどうぞよろしくお願い致します。

相原成行

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2015年12月29日

 相原の野菜をありがとうございます!

 あっという間に12月も残すところ、あとわずかとなってしまいました。今年は少し暖かいでしょうか?遅れてる玉ねぎの定植を進めるには好機です。

 有機栽培の基本は少量他品目栽培。畑を単一化しないことで、農薬に頼らない野菜つくりの土台ができます。玉ねぎをたくさん生産したいという思いはありますが、畑の都合でどうしても限られた面積以内の栽培になってしまいます。玉ねぎの栽培だけ見れば非効率な話ですが年間60品目以上生産するという視点から見れば、理にかなっています。玉ねぎ以外にも産地といわれる地域で生産されたものと少量他品目を軸に栽培される野菜とでは値段の面など、どうしても差が生じてしまうことがあります。ですから、セット野菜で買い支えていただいていることは、本当に感謝なのです。

相原成行

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2015年11月24日

 相原の野菜をありがとうございます!

 11月も、もうすぐ終了。というのに・・・お天気に恵まれないこともあり、お米の脱穀が先日、ようやく終わりました。
訳あって、今年はすべてバインダーで稲刈り→はざかけ(天日干し)→脱穀という流れでしたが、待たされたことも心情に加わり、新米が美味しいこと!!
ホッとした一瞬でありますが、もうすでに来年のお米作りは始まっております。
気が抜けないのも農作業。今年の米作りを振り返り、改善すべきことは山盛り。どこまで行っても納得することができないのかもしれません。一年一年が違うわけですからね!

相原成行

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2015年10月26日

 相原の野菜をありがとうございます!

 稲刈りもようやく中盤にさしかかってきました。
このまま、お天気が続けば作業も進みます。今週は湘南学園の稲刈りがあり、100人以上の子ども達がやってきます。楽しみです。→10/21に無事終了。子ども達、お母さん、先生方、すごいパワーで、はざかけまで完了しました。

 今週も葉物が多くなってしまいました。食べるのも大変だと思いますが、よろしくお願いいたします。

◎サラダで食べられるもの 
サニーレタス、紅法師(赤水菜)、水菜、紫小松菜
   ※手っ取り早くざく切り、オリーブオイルと塩のシンプルサラダも美味しい

◎炒めて食べられるもの
小松菜、紫小松菜、水菜、紅法師(赤水菜)、大根ぬき菜、人参ぬき菜

◎おひたしで食べられるもの
 小松菜、紫小松菜、水菜、紅法師(赤水菜)、大根ぬき菜、人参ぬき菜
   ※特に大根ぬき菜はお薦め。小さい大根の部分がとても美味しいです。

相原成行

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2015年9月25日

 相原の野菜をありがとうございます!

今日もまた雨。でもシルバーウィークは少し種蒔きと苗の定植が進みました。
その後の雨なので、今日のところは、まあ、よしとしましょう。
まだまだ種蒔き、定植の作付けは続きます。
明日からはまたお天気に恵まれることを、期待しています!

さつまいもを探り堀りしてみたら良くできていました。10月になったら出荷を始めようと思います。

※今日のキュウリは地這いキュウリ。大きいですが皮は柔らかです。地面に這ってカボチャのように栽培するので、半分が黄色くなっています(太陽にあたらないので)が、そういうものです。立ちキュウリとはまた別の風味です。

2015年9月11日

長く降り続いた雨も、ようやくあがり、久しぶりの太陽を見られて、ホッとしております。
皆様のまわりでは被害等ありませんでしたか?
こちらは大丈夫です。
田んぼも畑も土砂が流れ込んだり、又、逆に土が流れ出したりという被害はありませんでした。
ただ、やはり日照不足の影響は否めません。
夏野菜の収量低下、秋野菜の生育不足は続いております。
品数はなんとか確保できていますが、量が少しづつですみません。
今日から種蒔きラッシュです。

相原成行

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2015年8月21日

 相原の野菜をありがとうございます!

雨が降らず水撒きに追われていたかと思えば、急に雨が多くなった8月後半。
おかげで人参は発芽し、地這いキュウリの苗は畑に根付くことができました。
でも、この雨で喜んだのは草たちも同じ。猛烈な勢いで大きく育っています。
お天気一つで状況は激変するのは農業の側面ではありますが、あまりに激しすぎます。
今年はトマトの上がりが早く、2番手キュウリの種を蒔き損なったこともあり、端境期が早まりそうです。
皆様をがっかりさせてしまうかもしれません。すみません。
でも、端境期が短くすむように、こまめに種を蒔いて頑張っています。

相原成行

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2015年7月27日

 暑い日が続いています。汗が噴き出して作業着もすぐにビチョビチョに・・・。
でも、汗をかけるって幸せだな〜と思います。毎日、汗のかき始めは不快ですが、しばらくすると、身体は喜んでいるように感じます。絶好調になってきます。
もちろん、水分補給は必須条件。仕事をさせてもらえること、本当にありがたいことです。

 この時期の農作業は山積みです。だからといって、目の前の作業にばかり気をとられていると、10月頃、泣きを見ることに!
そうです、今から秋冬野菜の作付け準備は始まっているのです。
この時期、種を蒔けるか蒔けないか・・・ということではなく、どんなことがあっても種を蒔かなければならないのです!

2015年7月6日

 雨が降り続いています。
梅雨らしいと言えば、そうなのですが、途切れずにここまで降られると、さすがに厳しいです。
困ってしまうことは、
1. 野菜の生育が遅いこと。(稲も同様)
2. こんな天気でも草はどんどん生育し、除草、抑草作業が追いついていかないこと。
3. 作付けや、その準備の作業ができないこと。
4. 収穫量が減ってしまうこと。(出荷日にはヒヤヒヤものです。)
などなど。
でも、探してみると良かったこともあるのです。
1. 田んぼのアオミドロが進まず、稲が倒されず無事でいてくれること。
2. 農業機械の整備ができたこと。
3. 玉ねぎ、ニンニクの保存のための手入れができたこと。
4. 身体を休められたこと。
雨のお天気がマイナス要因になってしまうことは避けられません。
できないことが増えるとイライラしてきます。
でも、一言嘆いたら、今できることをやる!と、気持ちを切り替えて。やっていくしかありません。
優先順位に埋もれてしまい、後回しになっていた作業を発掘できます。
この雨は今の自分を冷静に保たせてくれているようです。

相原成行

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2015年6月19日(金)

相原農場これから田植えを始めます!・・・・
・・・はっきり言って遅いです。もっと早く始めなければ、毎年同じ課題がクリアできません。情けないです。
「これはヤバイぞ〜〜」信号が出ていたのか、研修卒業生が代かきマシンを持って手伝いに来てくれました。おかげで代かきは完了!あとは植えるだけです。
同じ日の午前、別の研修卒業生が、教えてほしいことがあると来園。話が終わると、せっかく来たので午前中お手伝いしていきます!と畑の作業をやっていってくれました。二人とも今は就農して自分の畑や田んぼも忙しいだろうに、本当に感謝です。
素晴らしい仲間が周りにいてくれるおかげで頑張りパワーも沸いてきます。

PS 6/22あと田んぼ3枚までこぎつけました。

   6/27田植え終了しました!

相原成行

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2015年 5月25日

いつも相原の野菜をありがとうございます!

稲の種籾蒔きがやっとできました。(5/20)
例年よりも半月以上遅れていますが、播けていれば次に繋がります。

土をふるうことから始め(これは事前にやっておきますが)育苗箱への土詰め、種蒔き、覆土、並べ、保温まですべて手作業で行います。トータルするととても時間がかかりますが、一日にまとめて行いたいと思うと他の作業との兼ね合いでなかなか時間が取れなくなり悪循環に陥ってしまいます。でも、種籾蒔きができると他の作業も片付いていくから不思議です。もちろんお天気に恵まれているということも大きな理由ですが、種籾蒔きは仕事の内容としても心にのしかかるプレッシャーも大きなものなのだと思いました。

5月18日

今月は時間が経つのが早く、作業が追いついて行っていません。
米の種籾蒔き、夏野菜の定植、さつまいも植え、じゃが芋畑・里芋畑・長ネギ苗の除草、やらなければならないことがどれも完結できずに気持ちばかりが焦ってしまっています。
でも、できない事を並べてみても滅入るばかり。
このような時こそ、焦らずに一つ一つやっていかなければと思っています。
自分は今、きっと試されていると思えば、「何くそ!」と力が沸いてきます。絶対、のり越えてやる!!


 相原成行

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2015年 4月28日

いつも相原の野菜をありがとうございます!

いよいよゴールデンウィークに突入ですね。
一年で一番農作業がはかどるのがゴールデンウィークなんです。お天気が良く本当に静かで農作業に集中できます。身体はトップギアで突っ走っていきます!
今年は農作業が遅れ気味なのに加えて地域の役も回ってきて思うように時間が使えないかもしれませんが、一つ一つこなしていくだけです。
さあ頑張って行こう!

4月21日

4月は雨の日が多く、日照が足りていません。
野菜の生育も今ひとつです。

今回の野菜は葉っぱものばかりになってしまいました。
葉物は茹でて冷蔵庫で保管するか、コップの底に少し水を入れ根をつけて立てた状態で置いておくとシャキッと生き返ってきます。(洗って出荷した野菜は、このようにはならないそうです。)
相原の台所は、出荷ではけてしまったB品野菜が沢山あり、食べるペースが間に合わず、しおれてしまったものも多々ありますが、上記の方法で甦らせて使っています。もしかしたら、空調が効いていないのも良い条件になっているのかもしれません。
少しでも参考にしていただけたらと思い書きました。
よろしくお願い致します!

4月14日

きょうの野菜セットは種類が少なくすみません。端境期で根菜野菜がとうとう無くなってしまいました。例年だとあるはずのものも無く、今年は厳しいです。

今回、大豆を出させて頂きました。津久井在来種という神奈川の大豆です。玄米を食べている方は大豆を入れて食べてみてください。とっても美味しいです。他にも工夫して大豆を使って頂けたらありがたいです。どのように使ったらよいかお困りの時はご遠慮なく連絡くださいますようお願いいたします。

ホウレン草に生理障害の一つ、マグネシウム欠乏の症状が出ています。食べる分には全く問題ありません。化学肥料を使うのであれば、足りないものは補うということになりますが、相原農場では自然にあるものを堆肥にしていますので、時間が掛かります。

ご協力よろしくお願いいたします。


 相原成行

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 2015年3月27日

 いつも相原の野菜をありがとうございます!

いよいよ3月も終わりです。
今年は春一番は吹かなかったということで、例年ならば強風の中、土ほこりに悲鳴を上げながらの作業が続く次期なのですが、その面では助かっています。
急激な寒さで発芽間もない野菜が傷んだかと思えば、今度は急激な暑さと日射しでトンネル内の野菜が蒸れてしまったりと、お天気に振り回されているこの春。
この先どうなっていくのか不安もありますが、野菜にダメージを与えてしまうのは、観察する時間と目が足りていないからだと思います。
忙しい時だけど、しっかり野菜達を見ていってあげなければならないと、大きく反省。
「時間が無い!」という言葉は飲み込んでやっていかないと。

 

3月16日

発芽後、間もない春菊と大根が。先日の寒波で傷んでしまいました。
わずかな望みを捨てず、しばらく様子を見てきましたが、日に日に茶色くなってきて、種を蒔き直さなければならない状況です。
寒さ対策はしていただけに悔しさはありますが、自然相手の仕事。この現状を受け入れ、気持ちを切り替えて、また種を蒔こうと思います。
4月の野菜が品薄になってしまうと思います。
力不足ですみません。


 相原成行

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 2015年2月16日

 いつも相原の野菜をありがとうございます!

畑では、小松菜やホウレン草がトンネルの下から芽を出しています。
温床の上ではサニーレタス、リーフレタス、水菜、カラシ菜の苗が順調に育って畑に出られる日を待っている状態。
そして、夏野菜の種蒔きももうすぐ始まるこの時期、やるべき作業もどんどん増えていきます。
いろいろな野菜の発芽を見ると気分も盛り上がってきますね。
楽しみな時期です!
まだまだ寒いけど・・・。

トンネル・・・畑にポールをさして、かまぼこ状のドームを作り、透明なビニールをかけて、保温をして野菜を育てる方法です。


 相原成行

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  いつも相原の野菜をありがとうございます!

日中のポカポカ陽気に油断していると夕方から一気に寒さが襲ってきます。
人間は、家の中に入って寒さを凌げますが、畑の野菜達は翌日の太陽が昇るまで、じっと耐えて暖かくなるのを待っています。
この時期、不織布を野菜の上にベタがけしてピンで留めたり、ビニールをかまぼこ状のトンネルにしたりして、野菜を寒さから守って栽培しています。
ほんのちょっとしたことですが、これを「やる」「やらない」では、野菜の生育が全く違ってきます。
ほんのちょっとの手間の積み重ねが、一ヶ月、二ヶ月後に大きな差となってくるのです。(トンネルはちょっとの手間ではできませんが)
後々、あの時「こうしておけば良かった」と後悔しないように作業をしています。

2015年1月26日記
 相原成行

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1月の野菜

 いつも相原の野菜をありがとうございます!

新年明けましておめでとうございます。

今年は元旦から雪が降ったり、年明けからとても寒い日が続いています。
畑の野菜、特に葉物は寒さで傷んでしまい、楽しみにお待ち頂いている皆様のご期待に充分にお応えできないかもしれません。すみません!
早めに種蒔きをしていこうと思いますが、今種蒔きしても、収穫はまだまだ先と、もどかしいです。
こんな時、野菜づくりは工業製品とは違うのだ!!と強く実感します。
私たちは命を扱っているのですからね。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2015年1月5日記 

今年の冬至は19年に一度の「朔旦冬至」(さくたんとうじ)と呼ばれ、冬至(太陽が生まれ変わる日)と新月(月が生まれ変わる日)が重なる特別な日なのだそうです。
ついでに自分も生まれ変わって頑張ろう!なんて、密かに盛り上がっています。
太陽の別な呼び方で「お天道さん」があります。
子どもの頃、よく「お天道さんが見ているよ」と言われました。
正直に生きること、一生懸命生きることの象徴がお天道さん、つまり太陽だったのですね。
厳しさと優しさをそなえた太陽の元、今まで以上に正直に、一生懸命に、農業に向き合って行こうと思います。
今年も一年、支えていただき、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

2014年12月22日記
 相原成行

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12月の野菜

 いつも相原の野菜をありがとうございます!

只今、脱穀の真っ最中!
今年はお天気の影響で稲刈りが遅れ、その後の作業にまで響いています。
また、大豆の刈り取りや小麦の種蒔きなど、この時期ならではの作業もこなさなければならず、毎日、太陽を追いかけながら作業しています。
でも、この時期の夕日はとても綺麗で、バタバタした中でもホッとできる一瞬があります。
この景色をエネルギーにして、一日をしめくくり、明日へのパワーを蓄えています!

2014年11月17日記

 日暮れが早く、あっという間に暗くなってしまうこの時期、ヘッドライトは手放せません。うるちの脱穀、終了しました。あとはもち米。

11月25日追記 相原成行

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11月の野菜

 いつも相原の野菜をありがとうございます!

 10月は台風が2つ来ましたね。田んぼから流されて来た「稲わら」が長ネギを押しつぶしてしまったり、泥水で葉が汚されたりしたのですが、次の台風で土で汚れた葉は洗い流され、きれいになっていました。いずれの台風も取り返しのつかない大きな被害はなく、ホッとすると同時に田んぼや畑が水をたくわえてくれるおかげで、私たちの生活も守られていると実感しました。
 もちろん、台風前にはできる限りの準備はします。それでもその努力は報われないこともあれば、被害を小さくすることもあります。今回は、努力が無駄に終わってしまったようにも見えますが、これも「おまじない」と思っています。
 そもそも台風のような、大きな自然の力を、人間ではどうすることもできません。しっかりと準備をして、待ち、結果はどうあれ受け入れることしかありません。悪い時もあれば、良い時もあります。そして、しっかりとした土があれば、またやり直せるという強さが有機農業にはあります!

                 
2014年10月17日記  10月27日追記  相原成行

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9月の野菜

 まとまった雨で、なかなか発芽しなかった人参が発芽してくれて大喜び! で、し、た、が・・・
一難去ってまた一難。今度は日照不足と低温で、果菜類の収穫が落ち込んでいます。
お天気に 振り回されるのは今始まったことではありません。結構打たれ強い方だと自分では思っています。
このタイミングを利用して、一気にレタスの鉢上げ完了。日射しの心配がないので管理が楽です。
又、水菜、チンゲンサイ、リアスカラシナ、赤リアスカラシナの種蒔きもできました。大根の第一陣もさっそく行おうと思います。
やれることを一つ一つやって行く!
今は、それしかありません。

2014年9月1日相原成行

 人参の種蒔きは、何回かに分けて行います。一度に畑の準備ができないことと、大量に種を蒔くと、草むしりなどの管理が間に合わなくなってしまうからです。ただ、人参の種蒔きは雨とのタイミングが勝負です。これは、人間の都合というわけにはいかないので、お天気により最優先されるのが種蒔き作業ということになります。最後の人参を蒔くためにはもう一雨ほしいところです。他にもキャベツ、ブロッコリー、白菜、レタスなどの種蒔きもあります。

2014年8月15日相原成行

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8月の野菜

・ナス ・ピーマン ・キュウリ ・ジャガイモ ・玉ねぎ ・赤ジソ ・ズッキーニ ・モロヘイヤ ・エンサイ ・トマト ・ミニトマト ・中玉トマト ・ニンニク

 とにかく、一日が早い!あっという間に時間が過ぎている。その割に仕事は進んでいない。やらなければならない事が山積みしている。
仕事をこなす能力が無いのか、能力を超える仕事量をこなしているのか・・・。
何時も何かに追われている感じで日々過ごしている。でも、冷静に畑や田んぼを見てみると少しずつ変わってきてはいる。
仕事が進んでいないと感じるのは自分の欲なのか?ただ忙しいを言い訳に周りの人に沢山迷惑をかけている。改善しなければ!と思う。
今年のテーマは原点回帰。初心を取り戻し、仕切り直しをしてがんばろう!!

 2014年8月  相原成行

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6月の野菜

・レタス  ・サニーレタス  ・リーフレタス  ・水菜   ・小松菜  ・ニンジン  ・大根  ・カブ   ・ほうれん草  ・葉玉ねぎ  ・チンゲン菜  ・絹サヤ
下旬頃から・キュウリ  ・インゲン  ・ナス  ・ピーマン

 6月になると本格的に田んぼのシーズン到来ですが、同時に畑も一年の中でポイントとなるかなり重要な作業が行われる時期でもあります。

その6月を乗り切るためには5月の作業をいかに進められるかがカギとなりますが、毎年やり残した状態で6月に突入しているのが現状です。同じことを繰り返しているわけですから恥ずかしい限りですね。でも日々成長していく生き物を相手にしていること、それにお天気は思い通りに行かないわけですから、それはそれで良いのかもしれません。

間違えてはいけないことは、できないことが当たり前と考えるのではなく、できなかったことを受け入れて次に進んでいくことです。それが経験となり適応力がついていくのだと思っています。まだまだ先は長い!道は半ばです。といっても就農して早23年目。いろいろなことを見直して「基本に帰る」が今年のテーマ。

その一つに「堆肥つくり」がありました。植木の剪定枝を使った堆肥つくりを丁寧に行い畑に運ぶ。その成果が今の野菜たちに表れていると思います。収量を上げるために多く作付け、その結果手が回らなくなり結局思ったように収量を上げられなかったパターンを脱し、作付け量は減ってもその分時間をかけて管理して収量を上げることがようやくできてきました。時間はかかりましたがようやくここまでこれたなぁという感じです。大変お待たせしてすみませんでした!

   2014年6月 相原成行

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5月の野菜

・レタス  ・サニーレタス  ・小松菜  ・水菜 ・ミニニンジン  ・大根  ・サラダカラシナ ・ほうれん草  ・葉玉ねぎ

  気が付くと4月ももう残りわずか。まだまだやっておかなければならない作業が山ほどあるのに・・・あっという間に一日一日が過ぎていきます。

人間が早いと思っている時間の流れの中でも野菜たちは確実に生育しています。日に日に、そして一雨ごとに。野菜が育つ姿は本当に嬉しくなります。そしてどの野菜も最初の収穫は思わず顔がゆるんでしまいます。「よくここまで育ってくれたね」と感謝の気持ちを込めて収穫します。春はそんな野菜たちがどんどん出てくる時期なので、あれやこれやと作業に追われ目が回りながらも張り合いがあります。

そしてこの時期新しい研修生も来はじめたので、新鮮な気持ちで作業に臨めて気が引き締まります。新しい人が入ってくると、卒業する研修生がなんとも頼もしく思えます。一年間の経験を積んだ結果ですね。農業の中で野菜も人も育っていくのだなぁと考えると本当に素敵な仕事をさせてもらっているなと感じます。

考えてみると2月の大雪からペースを乱されていますが、どんな状況の中でも出来ることをやっていく!という気持ちが少しずつでも前へ進むことにつながっていますね。ふと、自分の「成行」という名前を考えました。正しい読みは「しげゆき」ですが「なりゆき」とも読めます。良くも悪くもなる名前だなと思います。出来ることをしっかりやって、やりきったらあとはどんな結果が出ても受け入れる。そんなふうにしていきたいですね。悪い方は何も努力せずにただなりゆきにまかせてしまう場合です。このようにはなりたくありません。自分の名前は農業に合っているとおもいます。

2014年5月  相原成行

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4月の野菜

・大根  ・里芋  ・さつま芋  ・長ネギ   ・ホウレンソウ  ・ブロッコリーわき芽  ・菜の花 ・サニーレタス  ・レタス  ・水菜

 2月の2度の大雪とその後の春の嵐による大雨、そして厳しい寒波などで農作業は大幅に遅れてしまっています。 作付けは特に時期を逸すると後々まで尾を引くので何とか追いつこうと日々頑張っています。
 そんな中、ショックなことに先日定植したキャベツの半数が寒さでしもげてしまいました。普通キャベツは寒さには強いのですが、10月に畑に直に蒔いた苗の具合が悪かったのでポットに鉢上げしてハウスの踏み込み温床の上で育苗していました。苗はぐんぐん良く育ち、そろそろ畑に定植できるなという状態になった時、外気に慣らすためにハウスの外で数日管理していました。この時は寒波も緩み比較的暖かかったのです。その後畑に定植し数日後にひどい寒波がやってきて苗が・・・。甘やかしすぎました。なんとか生き残った苗を植え直しもう一度仕切り直しです。
 一つ一つの判断の積み重ねで野菜は作れるんだということを改めて実感できました。状況判断にもっと磨きをかけなければなりませんね。なんとか盛り返そうと日々ハイペースで作業していますが、このテンポ、なんか心地よくいい感じです。夜にはどっと疲れてよく眠れます。ご飯もおいしい!体が若返った感じもしています。お天気には泣かされ続けることはないと思っているので、一生縣命やっていればそろそろ味方になってくれるのでは、と期待をしながら作業に励む今日この頃です。

2014.3.17  相原成行

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3月の野菜

・大根  ・人参  ・里芋  ・さつま芋  ・長ネギ   ・ホウレンソウ  ・ブロッコリー  ・キャベツ   ・菜の花

 2月に二度の大雪。普段雪になれていない私たちには厳しい状況でした。
一度目の雪は雪自体が軽く、風も強かったので、ハウスやトンネルに積もることなく無事にすみましたが、二度目の雪は重かったせいで雪かきをしておいたにも関わらずトンネルが潰されてしまいました。
同じ雪でも全く違った結果になってしまったわけです。
そして、道路も畑も雪がなかなか解けず作業が滞ってしまいました。
今まで経験したことのある雪はたくさん積もっても翌日からは勢いよく解け始め、今回のようにいつまでも残るようなことはありませんでした。日本列島の南を通過していく南岸低気圧によりもたらされた大雪ですが、通るコースにより天候は大きく変わるそうです。 今回のように予報も難しいようで、最悪のことを考えながら作業などを進めておくことが必要だと思いました。
この時期は毎年、夏野菜の種まきが踏込み温床の上で始まります。畑でも葉物や人参、大根などが蒔け、ジャガイモ植えもこの時期です。雪が解けても畑はぐちょぐちょなので、すぐに入るわけにはいきませんが、早く作付けしたくてうずうずしています。
それにしてもまだ雪は降るかもしれませんね。それにこれから毎年このような大雪に見舞われるようになってしまうのかもしれません。
農業って本当に何年やっても一年生なのですね。何年やっても一つ一つ経験を積み重ねていくしかありません。

(2014年2月17日記 相原 成行)

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2月の野菜

・大根  ・人参  ・小松菜  ・里芋  ・さつま芋 ・長ネギ  ・カブ  ・赤カブ  ・白菜  ・ホウレンソウ  ・ブロッコリー  ・キャベツ  ・ターサイ  ・カリフラワー  ・高菜

 2014年も早一か月が経とうとしています。皆さんどのようにお過ごしでしょうか?
 昨年の年明け直後、不覚にも私はインフルエンザにかかってしまい数日間布団の中に潜っていました。
今年は・・・というと、年末から年明けにかけてとにかく良く食べたせいか胃腸が相当ダメージを受けていたらしく1日半くらい断食をして、またもや布団に潜って過ごしていました。節々の嫌〜な痛みもあり、一年前のインフルエンザが頭をよぎったのですが、何とか持ちこたえ回復することができました。自分はいつも胃腸の疲れから体調を崩してしまうという傾向があるのにまたこのパターンに陥ってしまい何とも学習しない馬鹿者です。そんな時ふと人間の体の健康と野菜つくりには数多くの共通点があるなぁと思いました。野菜も肥料を与えすぎれば病気や害虫が発生しやすくなってしまいます。生きていくうえで「水」が絶対に必要という事も同じですね。挙げればきりはないと思いますが、健康で美味しい野菜を作るには人間も健康で元気でなければならないと改めて感じました。
 新年早々今年も反省から始まってしまったわけですが、そこは基本中の基本ですね。しっかり基本を見つめ直し、今までを振り返ってみるのも良いのかな、と思ったりもしています。堆肥つくり、土つくり、栽培管理、作付け品目の選定、すべてにおいて「基本に返る」が今年のテーマです。

(2014年2月記 相原 成行)

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1月の野菜

・大根  ・人参  ・小松菜  ・里芋  ・さつま芋  ・じゃが芋  ・長ネギ  ・カブ  ・赤カブ  ・白菜  ・ホウレンソウ  ・水菜  ・ブロッコリー  ・キャベツ  ・高菜

 2013年ももう終わりですね。一年が過ぎるのがなんと早いことでしょうか。

  就農したのが1991年、もう20年以上が経ちます。最初は乗り越えるのに精いっぱいだったことが今は当たり前にできる、そんなところに成長は感じますが、新しい課題もあとからどんどん出てきます。本当に農業って奥深いものだと思います。振り返ってみると、一年間通して作ったすべての野菜が満足にできたという経験は一度もありません。それは仕方のないことだとも思いますが目指すところでもあります。来年はそこにどこまで近づけるか楽しみです。原点にかえりまずは基本の野菜をしっかり作っていこうと思います。もともと相原農場は「根物」「葉物」「ねぎの仲間」「芋類」「季節の物」の五つの柱を一年間切らさずに栽培、出荷するということが基本でした。多品目栽培は変えませんが多品目の割合をそれぞれ考えていこうと思います。

 今年も本当にありがとうございました。皆さんに喜んでいただける野菜つくりを目指し、来年も頑張っていこうと思います。宜しくお願い致します。

(2013年12月記 相原 成行)

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12月の野菜

・人参  ・大根  ・さつま芋  ・里芋  ・小松菜 ・ホウレンソウ  ・カブ  ・長ネギ  ・赤カブ  ・春菊  ・ブロッコリー  ・白菜  ・キャベツ

 11月23日、収穫祭と第14回農・未来塾が行われました。いずれも準備に時間をかけられませんでしたが、皆さんのおかげで無事に行えたことを感謝申し上げます。

  初めて収穫祭を行った時のことを思い出しました。少人数でしたが有機農業で歩いてきた時間を感じることのできるものでした。来年は早めに準備してもっと楽しめる内容にしたいと思います。今までの農・未来塾はこれから有機農業をはじめようとしている人のためになるようなテーマを考えてきましたが、これまでたくさんの新規就農者の人たちが生まれ、今までの役割は充分に果たせたのではと思います。これからは有機農業の道を歩み始めた人たちがより一層安定し発展していけるようにみんなで考えていけたらと思って臨みました。新規就農者が増えている藤沢市の現状と今後の展望を農業水産課の及川さんに話していただきました。途中から藤沢市に就農したにこにこ農園の井上君と湘南ほっと農園の深瀬さんにも加わって頂きそれぞれの考えを話して頂きました。

 私が就農した1991年は日本有機農業研究会の集まりに行かなければ会えなかった仲間が今はすぐ近くにたくさんできました。こんなに嬉しいことはありません。これからそれぞれの農場主が個性を発揮し、みんなで協力して有機農業が発展していくように頑張っていこうと思いました。

(2013年12月記 相原 成行)

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11月の野菜

・小松菜 ・さつま芋 ・カブ ・大根 ・水菜 ・長ネギ ・里芋 ・リーフレタス ・サニーレタス ・レタス ・人参 ・ホウレン草

 10月は次々に発生する大型台風に脅かされました。稲刈りも終わらずにヒヤヒヤしています。これほど稲刈りが進まない年も珍しいですね。早く新米が食べたい!
 畑の方は台風の被害はそれほどではなく助かっていますが、今年の夏は暑く乾燥していたので「芯くい虫」が大発生しています。大根は3回種を蒔き直しました。白菜は半分がダメになってしまい残念です。白菜は種の蒔き時期が遅くなると結球しないので大根のように種を蒔き直すことはできません。別なものを作付けし直したり、レタスを捕植したりしました。
 そんな中、今年はさつま芋が順調で期待できます。10月に間引いた人参やカブも11月には出荷を始められそうです。里芋は夏の乾燥で芋の付きが悪そうですが、しっかりできているものもあるので、お天気の割には良い方でしょう。葉っぱものは畑にスペースができたらどんどん種まきしましたが、12月から発生する白菜ダニ次第で出荷量も変わってきてしまいます。
 お天気次第で虫の発生も違えば野菜の作りやすさも変わってきます。でも、どこかで痛い目にあってもどこかで助けてもらえるという法則(自分が勝手に思っていることですが)があるので悲観はしていません。問題があれば工夫する。それが経験となって積み重なっていく。農業って経験を積み重ねていくものなんだってつくづく思います。

(2013年11月記 相原 成行)

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10月の野菜

・玉ねぎ ・さつま芋 ・水菜 ・サラダカラシナ ・赤リアスカラシナ ・チンゲンサイ ・人参ヌキナ ・大根ヌキナ ・長ネギ ・里芋 ・ナス ・甘唐辛子 ・インゲン

 9月16日の台風18号は最小限の被害ですみました。
発芽したての白菜や葉物、定植仕立てのレタス類は葉っぱの縁が少し黒くなってしまい傷みが目立ちますが、暴風雨にさらされた時間は予想していたよりも短かったので助かったなぁと思います。あとは勢いを盛り返してくれるのを祈るばかりです。
  台風の強風にたたきつけられるのはまずいことばかりではありません。取り損なった虫たちを風が吹き飛ばしてくれるからです。人海戦術の虫取りよりも効率が良いかもしれません。また、今年は地這いキュウリに力を入れていたので、この台風でも被害はナシと言ってもよいくらいです。この時期世間一般ではキュウリが品薄という状況ですが、今年は皆さんにたくさんキュウリを食べていただけて嬉しく思います。さつま芋も順調です。昨年は芋の保存に失敗し、苗は買い苗ですが、今年はしっかり保存して再び?げていきたいと思います。里芋も定植(今年は苗を作ったので)した後は日照りと高温でどうなるかと思いましたが、何とか持ちこたえているようです。
 あと数日で十五夜です。毎年豆腐と里芋の味噌汁を作りますが、この時期が初堀りです。今年はどの程度できているか楽しみです。収穫の秋、実りの秋を楽しみたいですね。そのためには台風はもうご遠慮いただきたいものです。

(2013年9月17日、記 相原 成行)

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9月の野菜

・玉ねぎ ・じゃが芋 ・キュウリ ・地這キュウリ ・トマト ・ミニトマト ・中玉トマト ・ナス ・ピーマン ・オクラ ・青ナス ・甘唐辛子 ・モロヘイヤ ・エンサイ ・インゲン ・ニンニク

 8月の後半は生り物がガタッと少なくなりました。暑さと水不足の影響です。昔から「日照りに不作なし」と言われていたそうですが、この夏の日照りは雨が降らないだけでなくとにかく暑いです。この暑さが良くないですね。
あまりの暑さで不用意に水を撒くこともできません。温度が上がりすぎないように工夫しないと芽も出てくれないのです。やっとの思いで発芽しても強すぎる太陽の光を何とかしないとすぐに干からびてしまいます。
そこで、どんな工夫をしているかを紹介します。まずは、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなど。
これらの発芽適温は15〜30℃で35℃以上では発芽不良か不揃いになってしまいます。育苗の方法としては畑に直に蒔くか、セルトレイなどに蒔いていきます。直まきの場合は虫除けのために寒冷紗をかけておきますが、日中のみ遮光ネットをかけて光を弱め温度を下げてあげます。セルトレイなどの場合は温度の影響をモロに受けやすいので必ず宙に浮かせて管理します。風通しを良くして温度を下げるためです。もちろん虫除けのための寒冷紗と日中の遮光ネットは欠かせません。
これら以上に難しいのが人参です。もともと発芽率が60%と低く、発芽適温は15〜25℃です。最高気温が30℃を優に超える日が続いては発芽しません。気温が高く陽ざしが強い日中のみ寒冷紗などをトンネルがけして上げます。でも人参は出荷時期が長いのでたくさん種蒔きします。そのすべてにこのような管理を行うことはできないので、種蒔きの時期をずらしたりして資材を使い回ししていくか、雨のタイミングを待ち一気に種を蒔くということになります。
発芽した姿を見るとホッとする季節です。

(2013年9月 相原 成行)

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8月の野菜

・玉ねぎ ・じゃが芋 ・インゲン ・ニンニク ・ナス ・ピーマン ・モロヘイヤ ・エンサイ ・オクラ ・トマト ・ミニトマト ・中玉トマト ・甘唐辛子

 老若男女問わずこの夏の暑さには参ってしまいますね。室内、室外は全く関係ありません。異常な暑さです。先日も田んぼの草取りを総出で行っていたのですが、あと少し給水タイムが遅かったら危なかったのでは?と思うほどみんなの顔は真っ赤で汗が噴き出していました。田んぼの草取りは過酷です。背中にギラギラした太陽を背負って、前からは水面に反射した熱が。暑さのサンドウィッチです。目の前にはお湯になってしまった水がたっぷりありますが、もちろん飲むことはせきません。バシャバシャという音だけが少しの涼を感じさせてくれます。最初は草を取るために手を動かしているのですが、途中からはその音を聞くために、という目的も加わって手を動かしています。
 暑いときはとにかく草は元気です。田んぼでも畑でも。草はナゼあんなに元気に育っていくのでしょうか?野菜も負けずに育ってはいるのですが、草の勢いにかなり押されている感じです。それにしても乾いている畑のどこから水分を得ているのでしょうか?まずは土の中奥深くに根を伸ばし、そこから水分を得ています。草が生えることで地面を覆い自ら乾燥を防いでいます。でも、それだけではないようです。早朝、草や野菜の葉は夜露でびっしょり濡れています。ここから水分を得ているのですね。自然現象と一体になって生きている草は強いわけです。草は人が手をかけずとも育ちますが、野菜はそうは行きません。その差が大きいのです。野菜も草並みに強く育ってくれれば良いのですが・・・。これからはますます種取できる野菜に取り組み、その環境にあった力強く育つ野菜を増やしていけたらと思います。

(2013年8月 相原 成行)

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7月の野菜

・玉ねぎ ・じゃが芋 ・キュウリ ・インゲン ・ズッキーニ ・人参 ・ニンニク ・ナス ・ピーマン ・モロヘイヤ ・エンサイ ・オクラ ・ミニトマト

 6月は気温が高くなり梅雨ということで、田んぼにも目が向いているすきに畑は茫然としてしまうほど草が生長しています。以前にもお話ししたかもしれませんが、6月というのはたくさんの農作業が重なります。どんな作業があるかというと、まずは田んぼ関係。草刈り、代かき(近年は除草防止のため二回代かきを行っています)、水がうまく流れない田んぼの調整、土方作業(必ず毎年どこかにあるのです)、田植え、玉ねぎの収穫、つるし保存。じゃが芋の収穫、管理。ラッキョウ、ニンニクの収穫。梅の収穫。麦刈、脱穀。キュウリ、インゲン、トマト、ミニトマト、ナス、ピーマンなどの夏野菜の管理(芽かきや誘引など)。それ以外の畑の管理と作付け。そして、収穫、出荷作業と田んぼ体験の受け入れ(現在は5団体)。出荷は曜日で決まっているので雨が降ろうが関係なくできますが、それ以外はタイミングが大切な作業ばかりです。あっちもこっちもやらなければ・・・という現実に押しつぶされそうな気持ちをしっかり支えなくてはなりません。だから、6月は少々テンションが高くなっているような気がします。今年は最初梅雨だったので助かりましたが、一度雨が降ると畑はやはり・・・。そんな中でも野菜は元気に生きています。見方を変えれば草も元気に生きているということです。だったらこちらも元気なものからパワーをいただきましょうか!というふうに気持ちを奮い立たせて毎日臨んでおります。7月になってひと段落ついたら研修生達と打ち上げでもやりたいな〜と思っております。

 堆肥の話

 相原農場の堆肥は植木の剪定枝に米糠を混ぜ、水分を調整して積み込むオーソドックスな方法です。お手本にしているのは世田谷で有機農法を営まれていた故大平博四さんの堆肥の作り方です。利用する剪定枝の種類は季節により変化しますが、良質な堆肥を作るためには材料の種類が豊富にあることは良いことです。さらに堆肥を作る上で大切なことは、有用な微細物が活発に活動できる環境を整えてあげることです。良質な堆肥ができあがるまでの間に様々な微生物が活躍します。材料の剪定枝に付着する土着微生物、堆積初期には糸状菌や細菌、堆積中期には放線菌や細菌、堆肥が出来上がる頃には微生物や細菌だけでなく小動物も発生してきます。水分調整と切り返しをしっかり行い十分な期間をかけて出来上がった堆肥は有用な微生物や細菌の集まりであるともいえます。この微生物や細菌が土の中にいることにより、土が豊になっていくのです。相原農場ではこのような堆肥を作り畑に入れています。質問にあったEM菌ですが、これは天然にある有用な微生物を集めた「有用微生物群」です。堆肥もEM菌も微生物資材と言っても良いかもしれません。いずれも肉眼では見ることの出来な小さな微生物たちが活躍できる土壌環境がなければ効果の程は期待できないのです。どちらが良いかという問題ではなく、どちらも有用な微生物を増やすことで土壌を豊かにしていくということに変わりはないと思います。その手段が身の回りのものを利用するのか、出来上がった資材を利用するのかの違いだと思います。

(2013年7月 相原 成行)

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6月の野菜

・大根 ・人参 ・水菜 ・カブ ・赤カブ ・チンゲンサイ ・ルッコラ ・春菊 ・サニーレタス ・玉ねぎ ・ジャガイモ

 今年もまた田んぼの季節がやってきました。毎年この田んぼで様々な出会いや再会があります。湘南学園の5年生、サイエンス友の会の子ども達、そして、たね育舎、環、大学生といったグループの人たち。ここに相原農場と研修生が加わります。毎年同じ田植えですが、毎年違う田植えでもあります。田んぼも作業が進み、整った状態で迎えられるとき、作業が進まず送水にギリギリにやっと間に合って迎えるときなど様々です。言葉ではうまく言い表せないのですが、そこで会う人も田んぼの状態も巡り合わせは最初から決まっているのではないかと思うほどぴったりあっているなぁと思えることがあります。田んぼが引き寄せた「縁」と言った方が良いかもしれません。今年は田んぼの準備はあともう一息です。用水に水がしっかり流れるための溝掘り作業が残っています。田植えの時期は他に麦刈、玉ねぎ、にんにく、らっきょうの収穫、夏野菜の管理作業が重なります。これに毎週の出荷作業が加わり、一年の中で5〜6月が一番忙しいかもしれません。農業にとってはそれだけ重要な時期であるということですね。黄色になり始めた小麦にも雀がつき始めています。このままでは全て食べ尽くされてしまいそうな勢いです。鳥よけネットを早急に張らなければなりません。今年は育苗ハウスがなかったので夏野菜の定植も5月末になってしまい、送水前にいろいろな作業が重なっています。雨が少なかったおかげで時間を与えられ、何とか進んでいます。お天気に助けられていますね。一生懸命やっていると、足りないものを補ってもらえるような状況になってくる、と思えるのは気のせいでしょうか。いつも不思議だなぁと感じています。

(2013年6月 相原 成行)

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5月の野菜

・小松菜 ・水菜 ・チンゲン菜 ・カブ ・赤カブ ・葉玉ネギ ・大根 
・ミニ人参 ・大豆 

 藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町では、非農家出身で自ら農業経営を目指そうとする人達の受け入れ支援のために、広域連携の基準を統一しました。これによって新規の人達が就農しやすくなれば良いのですが、実際にはまだまだ厳しい現状があるようです。実際に農地を斡旋すると行ってもリストに上がっている農地はすぐに作付けできない荒廃農地が多く、開墾から始めなければならない状況です。また、茅ヶ崎市はもともと独自の就農メニューがあり、まだそのなごりが残っているようなので2市1町で足並みをそろえるまでには至っていないようです。それでも行政担当者が多くの就農希望者と関わり、経験を積んで行ってもらえれば、しっかりと就農希望者を見極め、育て、支援していってもらえると信じています。行政が前向きになってくれている今、私たち農業者も就農希望者も気を引き締めしっかりやって行かなければならないでしょう。
  現在、新規就農者に対する補助金もあります。農業研修者には県が担当する「準備型」年間150万円が最長2年間支給されます。(相原農場では5人の研修生が受けています。)就農者には市が担当する「開始型」で150万円が5年間支給されます。(相原農場に関係する2農家が受けています。)このような制度の運営には行政によりばらつきもあるようですが、神奈川県や藤沢市の担当職員の方々には本当によくやって頂きました。感謝です。

夏に向かって相原農場で育つ野菜

 夏の野菜は盛りだくさんです。収穫の喜びはただ単に育てた野菜が収穫できるということだけではなく、皆さんの食卓にたくさんの野菜をお届けできる喜びも重なります。
  今、相原農場では夏に向かって着々と準備が進んできます。
夏の中心野菜、ナス、ピーマン、トマト、キュウリ、インゲン、カボチャ、ズッキーニなどは苗のつくりの真っ最中。昨年台風にハウスを吹っ飛ばされてしまったので、今年は育苗ハウス無しの中、いつもより遅れ気味ではありますがいろいろ工夫しながら育苗は進んでいます。急な寒さにどのように対応するかが課題です。
  このメインの野菜達が少し遅れる分、早堀りできるジャガイモを久しぶりにマルチを使って栽培していますが、順調に育っています。5月下旬には出荷できそうです。
  その他人参、カブ、赤カブ、小松菜、ほうれん草、春菊など夏野菜までのつなぎにたくさんの種が蒔け、もう少しで収穫できるところまで来ています。また、栽培期間の長い玉ねぎ、ニンニク、らっきょうも厳しい寒さを乗り越えて6月収穫に向かって元気に育っています。収穫直前の草の勢いに負けないように最後まで油断はできませんが。サニーレタスなども続々と畑に定植できてます。今年はキャベツもトライして、もうすでに畑で育っています。
  今、育苗箱で芽を出し始めたのはバジル、モロヘイヤ、パセリなど。蒔きたてはミニ冬瓜、マクワウリ。これから蒔くのはニガウリ、オクラ、エンサイ、ツルムラサキなどです。苗の出来上がっている夏ネギの定植もこれからです。田んぼの準備も始まります。さまざまな作業がかさなって、それぞれにすべてタイミングが絡んできます。ここをしっかり乗り越えられたとき、農家としての責任を果たせたなぁと思えます。

(2013年5月 相原 成行)

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4月の野菜

・長ネギ ・人参 ・大根 ・ブロッコリー脇芽 ・キャベツ ・カリフラワー ・菜の花 ・大豆

 3月10日(日)イマジン湘南(2011年3月以降ゆるやかに繋がった「脱原発」の意思を持つ個人のネットワーク)が主催する「イマジン湘南まつり」に相原農場は餅つきで参加してきました。研修生はフル回転で参加。みんな本当によく気がつきいろいろな状況にも即対応できる力を持っているなぁと感心しました。食研の野村さんと山本さんもお手伝いに来ていただき、本当にありがとうございました。さすがベテランのお二人で、動きとアドバイスに研修生たちも「さすがだなぁ」とびっくりしていました。この日は風が強く「煙霧」(乾燥したほこりなどが大気中に浮遊して水平に見渡せる距離が10キロメートル未満になっている状態)という珍しい気象現象でしたが、ゴザで風を防いだりして何とか美味しいお餅がつきあがりました。
 3・11の原発事故から何を学んだか・・・それは人それぞれだとは思いますが、それを生かしていきたいですね。喉元過ぎれば、で終わってしまってはいけません。実際まだ喉元に突き付けられているのですから。相原農場は有機農業を実践する中で脱原発の意思を持ち、考え続け、思い続け、実践し続けて行きたいと思います。このまつりで出会った仲間は、これから同じ目的に向かって一緒に歩いて行ける仲間だと思います。
 イベントに参加しても、しっかり野菜の種蒔きはしています。が、厳しい端境期はやってきそうです。こちらのほうは毎年厳しい状況を続けていてはいけませんね。

(2013年4月 相原 成行)

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3月の野菜

・長ネギ ・人参 ・大根 ・里芋 ・小松菜 ・カブ ・白菜 ・ブロッコリー ・キャベツ ・里芋 ・大豆

 いよいよ夏野菜の苗つくりの時期です。例年でしたらハウス内の踏み込み温床で種まきが始まるのですが、今年は・・・
実は、昨年の6月の台風の時に育苗ハウスが吹き飛んでしまい、その時に考えたのです。「脱・ハウス」。
 例年夏野菜の育苗は2月中旬から始めて何度か種を蒔き、畑への定植は5月のゴールデンウィークの頃になります。生育のスピードは後半一気に加速しますが、定植時、5月とはいえ寒さが戻ってくる日があり、ハウス内でぬくぬくと育った苗には厳しい日もあるのです。徐々に外気に慣らしてから畑に出すことを考えても、ハウス内はやはりハウス内。路地に比べれば暖かいところです。育苗ハウス健在のころから、ハウスに頼らない育苗をしたらどうだろう?と考えていました。もっと自然な状態の中での育苗をしたほうが収穫時期は少し遅れても野菜にとってはストレスがかからず良いのではないだろうかと考えていました。そんな思いを昨年の台風は後押ししてくれたのかなと前向きに考えています。脱・ハウスにより工夫しなければならないことも出てきますが、大切なのは人間の都合ではなくて、野菜の都合で考えなければならないということです。
 昔から、「苗半作」という言葉がありますが、どんなに良い苗を作っても適期でなければ定植後、苗も人間も苦労することになってしまいますね。人間は勘違いしています。自然の気候を利用させてもらっているということを忘れてはいけませんね。

(2013年3月 相原 成行)

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2月の野菜

・長ネギ ・人参 ・大根 ・里芋 ・小松菜 ・カブ ・白菜 ・ブロッコリー ・キャベツ 

 今年の寒さは厳しいですね。定植した玉ねぎが少しづつ寒さでなくなっています。適期に定植したのですが、うちは黒マルチを使わないので、保温が出来なかったことも原因の一つだと思います。また、白菜の傷みがひどいので、畑から一気に収穫して新聞紙でくるみ、物置の屋根の下に並べて保存する作戦をとりました。ポイントは根っこに少し土をつけた状態で収穫することです。これが功を奏して白菜の傷みを進めず、畑も片付き一石二鳥でした。
 今年のブロッコリーはそこそこ良くできてはいるのですが、少し小ぶりで、頂花蕾を収穫した後の葉の弱り方が著しいです。昨年はブロッコリーの収穫が始まると、頂花蕾と脇目の収穫が重なって、脇芽が取り遅れ、ふかふかになってしまって、もったいないことをしたのですが、今年は脇芽が全然出てこなくて、春の端境期、大丈夫かな?と今から不安です。
 大根も小ぶりのものが多いのと、バラツキが多く、少々物足りなく感じています。
 今年の作付けは、間違いなく寒さの影響を大きく受けています。寒さは決して悪いことばかりではないのですけれども、ビニール資材にできるだけ頼らない栽培には少々こたえますね。これから毎年こんな冬がくるのであれば、何か対策を考えていかなくてはなりません。さーて、どうしましょうか?考えることも楽しいことです。

(2013年2月 相原 成行)

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12月の野菜

・長ネギ ・人参 ・大根 ・里芋 ・小松菜 ・カブ ・チンゲンサイ ・水菜 ・白菜 ・ブロッコリー ・キャベツ ・カリフラワー

 秋から芽を出し始めるイタリアンライグラスという草は、冬から春にかけて生育旺盛です。
 昨年は借りている畑でこの草が大発生。最初はちょぼちょぼと緑の針のようですが、日に日に畑から土地の色が見えなくなり緑に覆われていきます。そうなるとそこに作付けしてある野菜達もどんどん草に埋もれてまともに育たなくなってしまうのです。
 とにかく勢いのある草なので野菜の成長スピードを上回って育ちます。昨年、野菜は6条で1畝になるように種まきしていたので草は手でむしるしかなく、除草のスピードが間に合わずほとんど無駄にしてしまいました。今年はその反省を生かし畑の使い方としてはもったいないですが、1条づつ60センチ離し、間を管理機が通れるように作付けしました。その甲斐あって,野菜達はしっかり育っています。
 今年この畑から収穫出来る野菜は、大根、ほうれん草、小松菜、カブ、チンゲンサイ、水菜、赤カブ、二十日大根、サラダカラシナです。草と付き合っていくための作付けの仕方と、どのように手を入れるか、また、どのタイミングで手を入れるかが大切だという事を、昨年の失敗と今年の成功を通して改めて感じました。
 できれば失敗はしたくはありあmせんが、悔しい思いをすることで次の成功につなげることができるものですね。そう考えるとすべての経験に意味があるように思えてきます。

(2012年12月 相原 成行)

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11月の野菜

・長ネギ ・人参 ・大根 ・里芋 ・小松菜 ・カブ ・チンゲンサイ ・赤カブ ・さつま芋 ・水菜 ・ニンニク

 草との関わり方は有機農業を実践していくうえで大きなテーマです。時期(季節)により、気候により、作物により、畑により、地域により、人によりすべて違ってきます。自分の考えは、草も大切なものとしてとらえていますが、管理する上で大きな問題もあります。なんでもかんでも草を受け入れているわけではありません。草の生えていてもよい時期、生えてもよい大きさなどはタイミングによって変わってきます。そのタイミングに合わせて管理するのがとても難しいのです。大体は手を入れるのが遅れてしまっています。ひとたび遅れるとあとはもう草と関わっているというより草と格闘しているといった感じです。今年もそんなところです。でも思うのですが、草との関わりが難しいからこそ、いろいろなことを教えてもらっているような気がします。知恵も身につきます。だからどんなに草がひどくなっても草を恨むようなことはありません。というか、恨まなくなったというのが正しい気持ちでしょうか。ひどくしてしまったのはすべて自分の責任なのです。こんな思いを巡らせながらいつも作業をしています。
 昨年から関東への台風の接近が目立ってきたように思います。昨年の秋と今年の6月の直撃では多きな被害がありました。これからも増えていくのではと心配しています。毎年台風の影響を大きく受けておられた地域の皆さんの気持ちが少しわかったような気がします。これからは台風対策が重要な作業の一つになっていくことでしょう。

(2012年11月 相原 成行)

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9月の野菜

・キュウリ ・ナス ・ピーマン ・ミニトマト ・トマト ・中玉トマト ・インゲン ・モロヘイヤ ・エンサイ ・ジャガイモ ・玉ネギ ・ニンニク

 暑い日が続いています。毎日熱中症のニュースが絶えず流され、水分補給をしっかり行うよう呼びかけられています。屋外だけでなく屋内でも熱中症の危険があるそうで、どこにいても油断できません。畑は乾き野菜は生長しているというより、耐え忍んでいる感じがします。対照的に草たちは元気です。これが自然にそこに生えてきたものの力なのでしょうか。このたくましさは見習わなければならないですね。今年はこの地域全体で、じゃが芋が腐ってしまうという現象が多く見られました。疫病だそうです。うちのじゃが芋はまだ生育途中で疫病にかかり、葉が枯れてしまい堀り上げたじゃが芋はかわいい芋ばかりです。トマトはお天気のせいかそこそこ良いのですが、こういう年に限って、露地栽培に弱い大玉トマトの本数を減らしていて残念な思いです。この分、ミニトマト、中玉トマトは好調です。
 八月に入ると秋冬野菜の準備は本格的に始まります。キャベツやブロッコリーの種まきも第一弾を行わなければならないのですが、このお天気でなかなかできずにいます。ニンジンも発芽には十分な水分が必要なのですが、この暑さでは発芽のために水を撒くことがかえって逆効果になってしまいそうで、悩みの種です。
 野菜の栽培は就農したときよりも難しくなっているように感じます。気温や降水量の揺れ幅の大きくなったお天気に対応していくのが一番難しいです。厳しい面を見せるお天気ですが、助けられる時もあります。謙虚にそこから学んでいかなければならないはずなのに、対等に考えて生きてしまっているのが今の人間のように思えてなりません。

(2012年9月 相原 成行)

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8月の野菜

・キュウリ ・インゲン ・ナス ・ピーマン ・ミニトマト ・トマト ・モロヘイヤ ・エンサイ ・ジャガイモ ・玉ネギ ・ニンニク

 6月の台風は2004年以来のことだそうです。昨年も台風が直撃しましたが、今回はその時よりも大きな被害をもたらしました。相原農場にとっても初めてのことです。なんと、幅5.5メートル、長さ20メートルのビニールハウスが丸ごと吹き飛んでしまったのです。
  朝、台風の被害を見に行ったらそこにあるはずのビニールハウスがない!この時、一体何が起こってしまったのか理解するのにしばらく時間がかかりました。顔を横に向けてみると数十メートル離れたよその畑の上に姿の変わり果てたビニールハウスが横たわっていて、それを見ることでようやく現実の世界に引き戻されました。その日に行う予定だった恒例の湘南学園5年生の田植えは翌日に延期となっていました。「今日のうちに何とかしなければならないけれども、何とかなるのだろうか?」と弱気が顔を出していました。
  でも、この日は研修生がたまたま多い水曜日。みんなの身の動かし方に励まされ、あれよあれよという間に解体作業は進み、今日中には無理かも・・・と思っていた作業も何とかかたづけることができたのです。人の力の大きさとありがたさを心に深く刻み込むことが出来ました。農業も人の生活も天候に大きく左右されています。何かが起こったとき、人の力で何とか回復できる範囲の中で考えて生きていくこともリスク回避につながっていると思います。

 夏野菜への被害は、直撃当初はそれほどでもないかなと思っていたのですが、日に日に影響が出てきました。やはりダメージは受けていたので回復までには野菜によりそれぞれ時間がかかり、ようやく盛り返してきたところです。田んぼは一面湖状態になって、稲は水没してしまっていましたが、それほど悪影響もなく、田んぼそのものの多面的機能と言われている水を蓄える能力を十分に発揮して、私たちの生活を守ってくれていたと思います。

 日本中あちこちで今までになかった天候に見舞われ、大きな被害がでている地域もあります。私たちの生き方を真剣に考えていかなければなりません。

(2012年8月 相原 成行)

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7月の野菜

・大根 ・レタス ・サニーレタス ・玉ネギ ・赤玉ネギ ・ジャガイモ ・エンサイ ・キュウリ ・インゲン ・ナス ・ピーマン この中から5〜6品目

 いよいよ6月、田んぼのシーズンの到来です。
田んぼという場所はもともと湿地なので、常に土は湿っていたり、雨が降るとすぐに水がたまったりする場所です。でも、不思議なことに一年に一度5月のゴールデンウィークの頃に、おそらく土の中の水位が下がるのだと思いますが、土が乾くときがあるのです。
  その時が耕うん最盛期となりますが、今年はその時期、尋常ではない量の雨が降りできませんでした。冷や汗をかいていましたが、5月末、約3週間遅れで田んぼが乾く時期がやってきたのです!ここぞとばかりに耕うん耕うん、また耕うん!と一気に行うことができました。
  それは今年、強力な助っ人が来てくれたことも大きかったです。他の農場で働いていた人が、お米作りを勉強したいということで、小さい田んぼを自分でやってもらうことにしていたのです。そして、自分のやる田んぼ以外もお手伝いしたいということで、トラクターに乗ってもらうことにしました。畑の経験は豊富なのでトラクターの作業はお手の物。畑と田んぼの耕うんはやはり違いますが、少し説明すれば問題なくできました。トラクター2台での作業です。今まで遅れていた分を取り戻すことができました。
  なんとかなるものだなぁと不思議な気持ちでいっぱいです。彼に田んぼを使ってもらうのもたまたま今年の話です。その、「たまたま」が不思議なんです。なんでも諦めずに思い続けていると道が開けてくるのかもしれません。もちろん、何も努力しないのでは当然道すら現れませんが。
 なんとか良い状態で田んぼの送水を迎えることができました。

(2012年7月 相原 成行)

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6月の野菜

・大根 ・カブ ・小松菜 ・春菊 ・玉ネギ ・ジャガイモ 
[後半] ・キュウリ ・インゲン ・ナス ・ピーマン

 一年で一番作業が気持ちよくはかどるはずのゴールデンウィークが、今年は雨続きで困ってしまいます。田んぼの耕うん、種籾蒔き、里芋植え、夏野菜の苗作り、生姜植え、畑の管理作業、いろいろな作業が順番待ちの渋滞中。農作業で大切なのは「タイミング」です。そのタイミングがどうしてもずれてしまう時には何かしらの工夫が必要になってきます。たとえば・・・今年の里芋は苗作りをしました。手間のかかるようですが、最初から広い面積を準備する必要がないので、その分他の作業に時間を使えます。ただし、注意が必要です。結局作業を先送りしているので、今度は里芋の苗を良いタイミングで植えてあげなくてはならなくなってきます。その時期は・・・ちょうど田植えの最中となってしまうのです。その時までに準備を整え作業に臨まなければなりません。農作業はこんなことの繰り返しです。一日の中で、一週間の中で、一ヶ月の中で作業をパズルのように組み立てます。そこには「生長」「お天気」という要素も組み込んで考えて、いかにお天気を味方に付けるか、も大切です。
 日常の生活を考えてみても、本当はどんなお天気の時でも同じように生活ができるわけではありません。それを通常通りに行おうとするから、その分エネルギーが必要になったり、危険が増して事故が起きたりしてしまうのだと思います。経済社会を壊さないために生き方の根底でかなり無理をしているのではないかな?と、ふと思いました。

(2012年5日 相原 成行)

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5月の野菜

・葉玉ネギ ・小松菜 ・ほうれん草 ・ピリカラ水菜 ・わけぎ ・カブ ・大根 ・高菜

 春分の日から遅れること11日、3月の最終日に「春一番」と名前のつく強い南風がようやく吹きました。このところ季節が遅れていることを実感しています。野菜の苗の生育もゆっくりです。
以前にもお話ししたかも知れませんが「百姓は毎年一年生」。今年の天気も初めて体験すること。今まで通りにはいかないこともあるでしょう。更に経験を積み重ねていく一年になりそうです。

これからの時期は比較的生育の早い葉物をどんどん昨付けて、夏野菜やジャガイモが収穫できるまでなんとかつなげていきたいです。しばらくは葉物メインになってしまうかもしれませんが宜しくお願いします。
昨年は土の問題でなかなか作付けができなかった「ごぼう」も種まきする予定です。今が蒔き時です。こちらも準備を進めて早く種まきしたいものです。皆さんもごぼうを食べたかったと思います。頑張って作ります!
昨年の低気圧による暴風雨は事前の準備が功を奏して最小限の被害にとどまりました。育っている野菜に直接の影響はなさそうです。

5月の農作業

・夏野菜の定植 ・葉物野菜の種まき ・畑にある野菜の管理作業 ・田んぼの耕運 ・水稲の育成 ・種籾蒔きの準備 など

(2012年5日 相原 成行)

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4月の野菜

・人参 ・大根 ・キャベツ ・カリフラワー ・水菜 ・小松菜 ・他

 厳しい端境期が続きます。理由は2つ、お天気とハクサイダニです。この時期、ブロッコリーのわき芽がたくさん収穫できるのですが、今年は頂花を収穫後、寒さで切断面から傷み出し、枯れてしまうという現象が起きました。また、ハクサイダニはアブラナ科の野菜をはじめ、ホウレンソウなども食害する厄介なダニです。アオムシなどの食害とは違い、ハクサイダニは野菜のエキスを吸い取るように枯らしていきます。最後はミイラのように干からびてバリバリになってしまいます。ハクサイダニにやられると全く収穫出来なくなってしまうのです。菜の花用に残した葉物もやられています。
 冬に発生するダニで、天敵がいない時期なので増える一方です。今年とった対策は、昨年ハクサイダニが発生した畑は冬までに収穫が終わるものを作付けして何もない状態にすること、他の畑の土が混入しないように気をつけ拡散を防ぐこと。それでも1シーズンに3回卵を産むそうで、発生時の数を減らすのが精いっぱいな状態です。いろいろな工夫をかんがえていかなければならない現状です。
 現在作付けをしている野菜は一応順調ですが、まだまだ足りません。引き続き種まきを行っていきます。
 他の農家から聞いたことですが、今年は低温と日照不足で夏野菜の苗の生育が悪くて困るとのことでした。相原では2月には蒔かず遅らせて3月になってから蒔きましたが、これは良かったようです。
 
 今年は・・・世界の中での日本、そして、人として、農業者の一人として、足元をしっかりと・・・。

(2012年3月7日 相原 成行)

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今年もありがとうございました

今年もありがとうございました。
本当にいろいろなことがあった一年でした。
これからも様々な困難があるだろうけれど、有機農業を続けて行く覚悟を、新たに持つことができました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
良いお年をお迎えください。

(2011年12月30日 相原農場)

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台風15号の被害

 強烈な風が吹き荒れた台風15号でしたが、皆様の身の回りでは被害などありませんでしたか?

 相原農場でも隣の家のケヤキの大きな枝が折れ、木の皮一枚でつながった状態で電線に乗っかっていて堆肥場への入り口をふさいでしまっていました。二日間に渡って東電に電話しても全くつながらず、万が一電線が切れたら・・・という心配があったので警察に連絡しました。その後東電と連絡が取れ、警察のアドバイスもあり相原農場の西側の道路は約一日通行止めとなりました。あちこちで同じような状況なのでしょう、東電は来ないまま夕方になってしまいましたが、隣の植木屋さんがクレーン車を持ってきて、伐採作業に取り掛かりました。作業は暗くなるまで続きましたが、なんとか無事に終了しほっとしました。
 畑の方は、発芽したばかりの大根や白菜が雨風に痛めつけられ、早急な蒔き直しをしなければなりません。定植したキャベツ、ブロッコリーも葉っぱが吹き飛びアンテナのようになっている状態のものもあります。稲も随分倒されました。畑にも、そこにあるはずのない、いろんなものが飛んできました。
 ナスは傷が付くのと、木に負担をかけないようにということで、小さいものまで採りきってしまい、再収穫までは日にちがかかりそうです。他の野菜もダメージを受け、しばらく野菜の品目が少なくなってしまうかもしれません。申し訳ございません。
 どんどん種を蒔き、カバーをしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

(2011年9月22日 相原農場)

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野菜を食べていただいている皆様へ

 震災から2週間過ぎましたが、被災地では連日の寒さの中で、被災者、ボランティアの人たちが懸命に働き、生活しています。この震災の復興には膨大な時間がかかると思います。私たちも息切れすることなく、長い期間の支援をさせていただきたいと思います。けれども、神奈川県内、藤沢市内におきましても、暫定基準値以下ではありますが放射能が確認されました。私たちの生活している場所にまで放射能は忍び寄ってきてしまったのです。今後の状況によっては深刻な事態になることも考えられます。農薬、化学肥料を使わずに、生命力あふれる野菜を皆さんに食べていただくために有機農業を実践してきましたが、放射能という壁は、今までたちはだかってきた様々な壁とは全く違い、自分ではどうにもならない大きな壁だということを実感しています。野菜の出荷についてもとても悩んでいます。現在のところ基準値以下であれば出荷は続けるつもりですが、食べる、食べない、の選択は皆様にお任せしたいと思っています。
 また、この震災から浮き彫りになったことの一つに、都会に暮らす多くの人たちの便利な生活のために、原発を抱えた街で生活している人たちが、今、苦しんでいるということがあります。私たちも深く反省しなければなりません。そして、今できる事を一つ一つ積み重ねていこうと思っています。

 皆様の思いやご意見などございましたら是非お聞かせいただけたら幸いです。

(2011年3月25日 相原成行 記)

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1月の野菜

・人参 ・大根(三浦、福美人、紅芯) ・小松菜 ・カブ
 ・赤カブ ・水菜 ・さつまいも ・里芋 ・サラダカラシナ 
・長ネギ ・白菜 ・キャベツ ・ブロッコリー

 今年の収穫祭は父が造った干場を中心に行いました。恒例のサンマ、イカの丸焼きに加え、串揚げも登場。餅に汁、お赤飯と美味しいものがたくさん。
  研修生と就農している元研修生が焼き芋や輪投げ、有機農業を分かりやすくまとめた展示スペースを作ってくれました。今まで卒業した研修生のコーナーも作ってくれて、数え上げると40名を超えていました。そのうち就農しているのは30名弱。それぞれの地域で頑張っています。
  近年の傾向として、神奈川県内、藤沢市内に就農するパターンが増えてきています。有機農家の仲間が近くで増えて、心強く思えます。と同時にますます気を引き締めてこの道を歩いて行かなければならないと、大きな責任を感じています。

(2010年12月 相原成行 記)

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11月の野菜

・カブ ・赤カブ ・水菜 ・小松菜 ・チンゲンサイ ・大根
 ・人参 ・さつまいも ・玉ネギ ・長ネギ 

 暑い夏の年は、畑に虫がたくさん現れます。大根、白菜、キャベツ、ブロッコリーに必ずいる「芯食い虫」は、やっかいな虫です。「つまようじ」を持って取り除きます。今年は今までに3回虫取りに入りましたが、それでも初期の大根や白菜はこの虫にやられ、2/3くらいは種を蒔き直しました。その後は順調に育っています。

(2010年10月 相原成行 記)

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8月の野菜

・キュウリ ・ナス ・ピーマン ・トマト ・ミニトマト ・オクラ
 ・十六ササゲ ・モロヘイヤ ・エンサイ ・ツルムラサキ ・ジャガイモ
 ・玉ネギ ・長ネギ ・ゴーヤ

 本当に暑い日が続いています。作業を始めるとすぐに汗が吹き出します。暑さに慣れるまでは、大変でしたが、今は汗をかくと体中の毒素も流れ出ているようで、心地良ささえ感じます。ただし、あくまでも、体を動かす作業をしている時の汗です。何もせずジワジワかく汗はやっぱりイヤなものですね。
 そして、心地良いといえば、畑で感じる風。これは本当にありがたいです。でも、この心地良さを最大に引き出してくれているのは、この夏の暑さですよね。又、草をむしってもすぐに干からびてくれます。むしった後の作業がとても楽になっています。これも暑さのおかげ。体にとっては、つらい面もありますが、助けられている面もあるわけです。しっかりと水分、塩分を補給して、暑さ負けしないようにしています。

<畑、田んぼの様子>
 田んぼは、父、伸光が大回転。草刈り、草取り、ばっちりです。
 畑は研修生が頑張ってくれ、順調です。

(2010年8月 相原成行 記)

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10月の野菜

・ナス ・ピーマン ・玉ネギ ・長ネギ ・ジャガイモ ・さつま芋 ・小松菜、カブ、二十日大根、チンゲンサイ、赤カブ、大根、大根ヌキナ、白菜ヌキナ

 暑さ寒さも彼岸まで、という言葉がありますが、今年は厳しい残暑はなく、9月に入ってからカラッとしたお天気が続き、吹く風は心地よいのを通りこして寒いくらい。野菜たちもとまどっているように感じました。気温が低いということで大急ぎで畑の準備をして種まきのピッチを上げました。秋にむかっての種まきは1日遅れると収穫が1週間遅れる、というのが父、母の教えです。今年は、できるだけ、こまめに種をまくことを心がけ、研修生にもフル回転してもらい、いろいろな野菜の種をまくことができたと思います。あとは、順調に生育してくれますように!!
 10月には、いよいよ稲刈りも始まります。今年の田んぼも、くっきりと明暗を分けました。草だらけになってしまった田んぼは、草が種をむすぶ前に刈りたおす予定です。就農して18年、初めてのことです。なんとも情けない思いです。自分の力量をこえることをしているな、と思います。正確に言うと「させてもらっている」ということでしょうか。そのギャップに悩むこともありますが、「させてもらう」ことで、自分も鍛えられ、支えてくれる人たちへの感謝や、研修生たちへの責任を大きく感じます。一生懸命、取り組んでやっていくことしか、恩返しの道はありません。
 10月24日に農・未来塾があります。今年で10年目。その時間の積み重ねは、なにものにも代え難い貴重なものです。たくさんの就農者が誕生しました。カップルも誕生しました。
「一粒の種、未来を拓く」浅井さんが書いてくれた言葉です。
本当にすばらしい言葉です。

(2009年10月 相原成行 記)

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9月の野菜

・ナス ・ピーマン ・伏見甘長トウガラシ ・モロヘイヤ ・エンサイ ・ジャガ芋 ・玉ネギ ・長ネギ ・インゲン ・パセリ ・キュウリ ・水菜 ・カブ ・二十日大根 ・人参 △トマト △ミニトマト

 8月の末日で、田んぼへの送水が終了しました。6月1日からまるまる3ヶ月間、途中、大きなアクシデントもなく、最後まで送水できた事にホッとしています。なにかあったら、市役所職員の方も、すぐに飛んで来て下さり、相談をしながら問題解決に至りました。水利組合の役員の方々、市の職員の方々、又、田んぼを耕作している地域の方々の大きな協力があって、組合の役割が果たせるのだな、と強く思いました。これから、稲刈りに向かって季節は流れて行きますが、たくさんの実りを期待したいと思います。

 畑の方も、秋冬野菜の準備が着々と進んでいます。キャベツ、ブロッコリ、白菜などの苗づくり、定植も順調です。9月に入り、雨が少ないのが心配ですが、種まきをした大根、カブ、チンゲンサイなどは、しっかり発芽しているので一安心です。ただ、もう一つ気がかりなのは、急に涼しくなってしまったこと。
 今後のお天気からは、目が離せません。

(2009年9月 相原成行 記)

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7月の野菜

・玉ネギ  ・人参 ・ジャガイモ ・キュウリ ・ナス ・ピーマン ・トマト ・ミニトマト ・ツルムラサキ ・モロヘイヤ ・エンサイ ・パセリ ・ニガウリ ・枝豆 ・ズッキーニ ・インゲン

 6月は田植え月です。今年は地元の水利組合の組合長になり、耕作者皆さんの田んぼにちゃんと水が行き渡るかどうか、ドキドキの1ヶ月でした。5月中の雨が幸い(?)したのか、「水が来ない!」という連絡はあまり無く、どこの田んぼも順調に水が入り田植えができていたようです。とりあえずホッとしています。(ちなみに6月末時点で宮原耕地の田んぼで田植えができていなかったのはうちの田んぼだけでした。)

 水利組合長になる前は、時期が来たら当たり前に田んぼに水は来るものと思っていました。けれどもそれは大きな間違いで、組合長はじめ、役員さんの働きで水は流れるようになるということがよく分かりました。問題があれば、自分の仕事をほっぽり出して駆けつけて、問題解決のために尽力するのです。問題が無くても、巡回は怠り無く、常に目を光らせておかなくてはなりません。自分は歴代の組合長さんたちの足元にも及びませんが、たくさんの人たちに御協力いただき、何とか役目を果たしています。

 そして田んぼに対する自分たちの考えにも変化が起こりました。今までは周りの田んぼがなくなってきても自分だけは続けていけると思っていましたが、田んぼは地域で守っていかなければ残していけないものだと思いました。とにかく地権者の方にしっかりと田んぼを耕作していただかなければなりません。そのためには個人の努力だけではどうにもならないこともあります。機械を入れることのできない田んぼの整備。また、高齢化などでどうしても耕作できない場合は、意欲のある人たちが代わって耕作していくことのできるシステム作り。とにかく問題は山積みです。

今年の田植えに参加していただいた方々

湘南学園小学校5年生、108人 先生4人 父兄6人
東京農業大学、日本大学の学生たち延べ50人
少林寺拳法の道場の人たち27人
サイエンス友の会27人
相原農場に関わりのある人たち15人
相原農場に関わりのある人たちの知人4人
たくさんの人に参加していただき無事に終了しました。ありがとうございました。  

※お願い
 2008年度産のお米がまだ残っています。
うるち米(アキニシキ)、もち米(マンゲツモチ)です。
玄米、分付き米、白米と皆さんのご希望でお届けできます。
ご注文お待ちしています。  

(2009年7月 相原成行 記)

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6月の野菜

・玉ネギ ・赤玉ネギ ・サニーレタス ・レタス ・大根 ・大根葉 ・小松菜 ・二十日大根 ・人参ヌキナ ・カブ ・ビタミン菜 ・ジャガイモ ・キュウリ ・ニンニク ・スティックセニョール ・ズッキーニ

 5,6月は異常な忙しさです。田んぼは準備と田植え、管理。畑は夏野菜の植え付け、管理、麦の刈り取り。どれもその時期にやらなければならない大事な作業です。それでも何とか6月まで乗り越えました。ペースをつかみながら下半期、頑張っていこうと思います。

(2009年6月 相原成行 記)

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5月の野菜

・早生タマネギ ・葉タマネギ ・サニーレタス ・水菜 ・大根 ・大根葉 ・小松菜 ・二十日大根 ・人参ヌキナ ・カブ 

 昨年の4月は雨が多く、農作業も遅れていました。そして5月に入ってもとうとう一度も田んぼを耕うん出来ないまま水が来てしまい、えらい目にあってしまったと言うわけです。しかし、今年の4月は記録的に雨が降らず、田んぼ畑も乾きまくり、畑の作付けは大きく遅れてしまいました。せっかく植えた苗も干からびてしまったりして、この時期には異例の水撒きもしました。畑で苦労した分、田んぼは作業が進みました。普段なかなか乾かずトラクターが沈んでしまう田んぼも、問題なく気持ちよく耕うんが出来て助かった面もあります。いつも思うことですが、お天気には鍛えられたり、助けられたりいろいろな面を見せられます。

 先日、湘南学園の新しい5年生を受け持つ先生と顔合わせをしました。3クラスの担任の先生と、相原農場を発見して関わるきっかけを作ってくれた先生の4人です。田植え当日と同じように倉見駅から歩いて来られ、田んぼも見て話をしました。今年で3年目になりますが、「関わらせていただいている」という思いが年々強くなってきています。こちらの方がたくさんのことを学ばせてもらっています。「田んぼ」が先生だからですねきっと。
 農業を行っていくうえで、生産者として消費者との関わりは最も重要ですが、その他にもたくさんの人と関わらせてもらうことで、自分が有機農業をやっていく意味や力をもらえていることを実感しています。

(2009年5月 相原成行 記)

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4月の野菜

・大根 ・長ネギ ・小松菜 ・ホウレンソウ ・キャベツ ・ブロッコリーわき芽 ・春菊 ・葉タマネギ

 3月29日の日曜日、湯河原で行われたオレンジマラソンに参加してきました。チーム相原農場で新旧の研修生と総勢8名での参加。きっかけはマラソン好きな研修生の一声で即決定しました。事前の準備も不充分?というよりぶっつけ本番で、走った距離は10Km。前半は延々と続く上り坂。後半、別な道を一気に下ってスタート地点に戻ってきたと思ったら、更にまだまだ先まで走らされました。一体どこまで走ったら折り返せるのかと思いつつようやく折り返し地点。最後の気力をふりしぼってゴールを目指しました。タイムは計ったかのように1時間ジャスト。心地よい達成感の中、無料で振舞われている味噌汁を味わって頂きました。もちろん8名全員が完走しました!走っている間には、それぞれに物語があって、後で話に花が咲きました。温泉街ということもあり、温泉入浴の無料券もあって、真昼間から贅沢と思いつつも温泉につかってきました。けれども大会自体の参加者は大人数。入浴といっても芋洗い状態でした。

 その後、南足柄で就農する斉藤君、秦野で就職した服部さんの畑と家におしかけて、見学させてもらいました。不思議だな?と思ったのは、最初にエントリーしようと思っていたマラソン大会が申し込み期間内であったのに定員オーバーで締め切りになっていたのです。そういうわけで約1ヶ月後のオレンジマラソンにエントリーしたのですが、実は最初のマラソンの時には斉藤君は畑も住む所もまだ決まっていなかったのです。1ヶ月遅れたおかげで、皆が見学する事ができました。そして、場所的に近い服部さんのところも同時に見ることができたのです。この日の出来事は、もし神様がいるのなら、みんなに届けられたプレゼントだったのではないかと思いました。斉藤君、服部さんにとっても、就農を目指す研修生にとっても、もちろん私自身にとっても。マラソンでできた連帯感を持ちつつ、見学もできた最高の一日でした。ちなみに、毎年走ろうか?という話しも出ています。

(2009年4月 相原成行 記)

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3月の野菜

・大根 ・人参 ・長ネギ ・小松菜 ・カブ ・ホウレンソウ ・キャベツ ・ブロッコリー ・ルッコラ ・白菜の花 ・里芋

 もうすぐ春ですね。別れと出会いの季節です。相原農場でも研修生の入れ代わりが進んでいます。昨年の研修生の2人は即就農が決まっています。一人は秦野市、もう一人は南足柄市。いすれも神奈川県内に就農してくれました。昨年は私が体調を崩し、この2人には本当に助けられたので、この旅立ちにいつも以上に感情がこもってしまいます。それぞれの地域には仲間がいて、全くの一人ではないので、その点は安心できます。新規就農で大切な事はいかに栽培技術を身に付け、販路を見つけるかということですが、それ以上に大切な事は「地域にとけこみ、地域に受け入れられる」ということです。農業をするといってもその場所で生きていくわけですから、実はこちらの方が大変です。でも、この2人は大丈夫!謙虚で相手のことを大切に思える人間なので、全く心配していません。この2人の今後の発展を心から応援していきたいと思います。

 そして、新たな研修生や援農の人が続々と決まっています。研修生が6人、援農の方が2人です。たぶん今までで最も多いかと思いますが、週に2〜3日という人ばかりなので、曜日によって人が多い日、いない日に分かれてしまいます。やりにくい面もありますが、今年のスタイルだと思ってやっていきます。今年の人たちも昨年に負けず劣らず人間的に素晴らしい人たちです。このような人たちに関わらせていただくことに感謝の気持ちでいっぱいです。

 野菜の方ですが、一番苦しい端境期に入っていきます。品数の確保が難しい季節ですが、よろしくお願い致します。

 それと、四十肩対策。たくさんの方からアドバイスをいただきましてありがとうございました。おかげ様で随分楽になりました。肩が楽になると気持ちも随分軽くなります。頑張って仕事もできそうです。

(2009年3月 相原成行 記)

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2月の野菜

・大根 ・人参 ・長ネギ ・小松菜 ・カブ ・チンゲン菜 ・赤カブ ・ホウレンソウ ・キャベツ ・ブロッコリー ・ルッコラ ・白菜 ・秋ジャガイモ ・サラダカラシ菜 ・ターツァイ ・里芋 

 田んぼ土方が始まりました。昨年水が張らなかったところの土を浅く耕し低い方へ運びます。最初はトラクターで耕うんしようと思ったのですが、トラクターが重くて浅く耕すどころか沈んでしまいタイヤの溝を深く作ってしまいました。かえって田んぼの状態が悪くなってしまうので、手押しのロータリーで行う事にしました。水分が豊富な田んぼの土は畑の土のように細かくはこなれず、ゴツゴツと大きな塊の状態で仕上がります。それをスコップでコンテナに詰め運びます。改めて「土っておもいんだなぁ」という事を実感します。大きな重機でプロの人にやってもらえばあっという間に終わり、自分もその間他の仕事ができますが、それでは意味が無いなと思います。ほんの少しずつですが、田んぼの状態が変わっていくと、続けることの大切さを教えてもらっているような気になるのです。自分でやることで愛着も湧いてきてより一層稲作に力が入ります。「自分でやる事」「ちょっとずつしか変わらなくても続ける事」大切ですよね。

 1月17日に湘南学園の5年生の餅つきに招待されました。今年は石臼でついていました。朝の7時から先生方、父兄の皆さんが集まり準備を進めておいたのだそうです。みんなで食べるお餅は格別です。でも実はお餅以上にこの時にしか味わえない美味しいものがあるのです。それは蒸したてのもち米です。皆さんよくご存知で、もち米を食べる用の蒸篭ちゃんと用意されていました。このお米の味を忘れないでいてほしいと思います。

 最近、実は四十肩になってしまい、困っています。聞いてみると親父もそうだったとか。こんな苦しみの中作業してきたのだと思うと、人間というのは同じ体験や思いをして初めて分かってくる事もあるのだと思いました。ところで、その四十肩。皆さん何か良い対応策をご存知ないでしょうか?

(2009年2月 相原成行 記)

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1月の野菜

・大根 ・人参 ・長ネギ ・小松菜 ・カブ ・チンゲン菜 ・赤カブ ・ホウレンソウ ・キャベツ ・ブロッコリー ・ルッコラ ・白菜 ・秋ジャガイモ ・サラダカラシ菜 ・ターツァイ ・里芋 

 明けましておめでとうございます。
昨年は1年間お世話になり、本当にありがとうございました。今年もよろしくお願い致します。

 年末は、12月とは思えない陽気が続きました。作業するのに身体は楽ですが、寒さが来ないと冬野菜本来の味が出てきません。この調子で季節が流れて、今年は一体どんな年になってしまうのか今から不安でいっぱいです。お天気ばかりは人間の力でどうにかなるものではないですからね。温かくて過ごしやすいなんて喜んでいられません。もっと危機感をもたなければなりませんね。

 先日、湘南学園の小学6年生のうどん打ちに招待されました。昨年1年を通して稲作を体験してくれた子どもたちが、6年生になっても何か関わりたいということで、麦刈りをやってもらったのです。その小麦が粉になり、みんなでうどんを打って食べようという事になったのです。2年間関わらせて頂き、子どもたちの成長を目の当たりにする事ができて、本当に驚きました。自分もまだまだ発展途上、子どもたちに刺激を受けてこれからもいろいろな面で成長していきたいと思いました。

悲しいお知らせが一つ。羊のトリノが死んでしまいました。
嬉しいお知らせが一つ。山羊のプリンとミクの間に子山羊が生まれました。
農業とはたくさんの命と様々に関わることを改めて思いました。

(2009年1月 相原成行 記)

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12月の野菜

・大根 ・人参 ・長ネギ ・小松菜 ・カブ ・チンゲン菜 ・赤カブ ・ホウレンソウ ・水菜 ・キャベツ ・ブロッコリー ・ルッコラ ・白菜 ・秋ジャガイモ ・サラダカラシ菜 ・二十日大根 ・ターツァイ ・里芋 

 今年も残すところ、あと1ヶ月となりました。ついこの間2008年がスタートしたと思っていたのに・・・。それでも一日一日はしっかりと積み重ねてきたはず。畑や田んぼについては決して満足の出来る状態ではありませんでしたが、色々な事がある中でそれなりに頑張れたのではないかと思っています。夏に体調を崩してしまった時は、研修生の斉藤君、服部さんに大きな負担をかけてしまいました。今、こうして何とか年末を迎えることが出来たのも、二人の頑張りのおかげです。本当に感謝しています。また、不思議な事に今年は夏以降、相原農場に関わってくれる人が立て続けに現れました。夏から週1〜2回来てくれる野中さん、秋から週2回来てくれる冨川さんです。更に、農・未来塾と収穫祭で出逢った人たちの中から、来年の研修生も誕生しました。本当にありがたいことだと思います。
 「一生懸命、やるだけやったらあとは天命にまかす」・・・ふとこんな事を思いました。気が付くと自分の名前は「成行(しげゆき)」で、「成り行きにまかせる」となります。もちろん、心がけ次第で良くも悪くもなります。何もしない成り行きまかせは根無し草になってしまいますが、努力した後の、やることをしっかりやった後の成り行きまかせは、不思議と道が拓けるものだと思いました。40歳を過ぎて、自分の名前の奥深さを知ることができました。

 一年間、本当にありがとうございました。相原農場も今年は一から地固めをするつもりでやってまいりました。来年もよろしくお願い致します。

(2008年12月 相原成行 記)

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10月の野菜

・ナス ・玉ネギ ・ジャガイモ ・カボチャ ・エンサイ ・つる紫 ・大根 ・大根ヌキナ・人参ヌキナ ・長ネギ ・小松菜 ・カブ ・チンゲン菜

 9月の終わりに自分の住んでいる宮原という地域の例大祭がありました。御神輿を担いで一日中歩きまわるのですが、地域に住んでいるたくさんの人たちの協力によって、毎年盛大に行われています。大きなイベントなので、準備も大変です。それだけに終わった後のホッとした気持ちは言い表せません。そして、その季節ならではの行事が終わるということは、季節の移り変わりを意味します。今年は特に急ハンドルを切って秋になったような気がします。ホッとしたのもつかの間、時間の流れの早さに焦っている今日この頃です。

 今年は何回かに分けて種を蒔く事が出来ています。このペースを維持して、最後の種蒔きまで行きたいものです。温暖化の影響からか葉物など、冬場の生育がよく、大きくなりすぎてしまうことが多くなっていたので、ますます種蒔きの時期をずらす事の必要性は大きくなっていました。就農してから早いもので17年経ちますが、最初の頃の常識が通用しなくなってきていることがあります。この間の気候変動の大きさによるものです。農業者はますます「毎年1年生」という気持ちで望まなければ大きな失敗をしかねません。

 今年の農・未来塾は日程が11月になりましたが、テーマは正に「気候変動」について。日大の河野先生に講演をしていただきます。場所はいつもの通り農家の座敷。多くの人のご参加をお待ちしております。

(2008年10月 相原成行 記)

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9月の野菜

・キュウリ ・ナス ・玉ネギ ・ジャガイモ ・モロヘイヤ ・カボチャ ・ニンニク ・ミニトマト ・エンサイ  ・つる紫 ・インゲン ・大根ヌキナ

  人参の発芽
 相原農場では冬越しの人参は毎年8月に種を蒔きます。でもこの時期は太陽の容赦ない日差しで土はパサパサ状態です。水を毎日毎日撒いて、発芽までに1週間かかります。もともと人参は発芽率が悪いので、いかに発芽させるかが勝負の分かれ目です。今年も努力の甲斐があり何とか発芽してくれました。発芽の決め手はやはり水分です。人参の場合は光も発芽条件なので、覆土も薄くしなければならず神経を使います。種を蒔いた後は、踏みつけて土を固めます。そんな事をして大丈夫?と思われるかもしれませんが、水分を蓄える為には必要な作業です。「毛細管現象」と同じです。
 発芽してホッとした後にどしゃ降りのお天気が続きました。もう少し早く降ってくれれば水撒きの作業はしなくて済んだのに!と思いますが仕方の無い事ですね。

  麻布高校の見学と農業体験
 毎年夏休みのこの時期に行われるイベントです。1年生が対象ですが、みんなとてもしっかりしています。彼らが農業を志してくれれば嬉しいですが、そうならなくても、「農業のことを理解して、支えてくれる存在になってくれればいいな」と思っています。そんな人を増やしていくために出来ることはやって行こうと思っています。
 まずは興味を持ってもらう。彼らがこの先どのような道に進むかわかりませんが、この時の体験が種蒔きとなり、いつか芽が出てくれたらいいなと思っています。
 こんな思いを込めて、今回の農作業は、春菊とつるなしインゲンの種を蒔いてもらいました。数日後、どちらもしっかり発芽しました。このインゲンと春菊のように、彼らの心にも芽が出るように願います。

(2008年9月 相原成行 記)

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8月の野菜

 ・インゲン ・キュウリ ・ナス・ ピーマン ・玉ネギ ・ジャガイモ ・ミニトマト ・大玉トマト ・中玉トマト ・つる紫  ・バジル  ・エンサイ  ・モロヘイヤ ・パセリ ・長ネギ  

 梅雨明けの後、暑い日が続いています。 そろそろ一雨欲しいところです。
  でも、この時期に雨を期待するのは台風を受け入れなければなりません。厳しい選択です。山沿いでは夕立の可能性があるのでしょうが、平坦地ではそれも難しいことです。
  あとは自ら灌水するしかありませんが、ここまで暑いとそれもかえって逆効果になってしまう事もあります。つくづく難しい仕事です、農業というものは。

 今年はキュウリやピーマン、トマトなど夏野菜が具合が悪く、期待を裏切ってしまい申し訳ありません。田んぼの作業が思うようにいかなかったことが最も大きな原因です。6月1日の送水に田んぼの耕うんが間に合わず、その後の作業が全て狂ってしまいました。
 お天気のせい?と言えばそれまでですが、何か工夫は出来なかったのか、色々と考えてしまいます。実感した事は、畑と田んぼの両立は難しいということ。少ない面積であれば出来なくはありません。けれど今、耕作面積は、畑が約2ha、田んぼが約1,7haあります。正直、よくやっているなぁと思います。が、手がまわらなくなり、皆さんにご迷惑をかけてしまうのでは本末転倒です。反省しなければなりません。

 田んぼには時期があるので作付け期間は全ての面積作つけます。畑は、常に全ての面積を作つけるのではなく、休ませながら、順繰り作付けて行くということが、自分の考えでした。しかし、畑のその管理方法は思ったよりも、無駄なエネルギーがかかり、手間もかかることが分かってきました。目先を少し変える必要がありそうです。失敗は悲しく辛いことですが、その経験は一歩前進したことになると思います。

 後口のキュウリはもう少しで収穫が始まります。秋以降の野菜つくり向けて今は色々準備をしています。皆さんに満足して頂けるように頑張ります。

(2008年8月 相原成行 記)

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6月の野菜

・サニーレタス ・カブ ・ルッコラ ・春菊 ・ジャガイモ ・玉ネギ ・赤玉ネギ ・ナス ・キュウリ ・インゲン ・ピーマン

 お天気の話をすると決まって異常気象の事になってしまいます。
5月もそうでした。雨の多さです。例年、4月までは雨が多くても5月になると乾くのです。ですから、田んぼの耕うんが遅れていても、5月に一気に挽回できていました。


 それが今年は皆さんもご存じの通りのお天気です。田んぼがぬかるんで乾かず、耕うんできませんでした。こんな事は自分が農業を始めて一度もなかった経験です。
 それに加え、今年は地域の用排水組合(田んぼを耕作するために必要な水の管理を行う)があるのですが、それの副組合長になってしまい、自分のところの作業が大幅に遅れています。田んぼで言えば耕うんできず準備が不十分である事、畑で言えば、夏野菜の植え付けが遅れてしまい、苗が徒長して植え疲れをしていること。こうなると、収穫量はがた減りです。踏んだり蹴ったりとはこのことです。
 でも、もう腹をくくりました。田んぼは全部植わらなくても構わない!畑も出来る範囲で構わない!と。この経験は必ず来年に生きるはず!!と思っています。


 今年は田んぼも畑も作業をかなり端折っていますが、もちろんそのための工夫もしています。それが来年以降に生きてくると思うのです。例えば畑では、疎植が良いと思っていても、種蒔きや植え付けの時になると、ついつい畑がもったいなくなってしまい充分に出来ませんでした。
 でも今年は疎植にしなければその後の除草対策が出来ませんからやらざるを得ないのです。その結果うまくいけば、もうけものです。転んでもただでは起きませんよ!
 自然相手の仕事、予想外の事はいくらでも起こって当たり前。そう思って頑張ります。

(2008年6月 相原成行 記)

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5月の野菜

・レタス ・サニーレタス ・京菜 ・大根 ・葉大根 ・葉タマネギ ・小タマネギ ・二十日大根 ・人参ヌキナ ・絹サヤ ・スナックエンドウ

 今年の4月は雨が多く、農作業も遅れが目立ちます。特に田んぼの作業はかなり遅れています。水がたまってしまい耕運する事が出来ません。
  6月には水が来るので5月のうちに3回は耕耘しなくてはなりません。時間的に非常に厳しいです。水が引きやっと耕耘出来ると思ったらまた雨が降るというパターンがいままででした。
  5月はどのようになるのでしょうか?今から心配です。

 昨年に引き続き今年も湘南学園の5年生と田植えをする事になりました。
  相原農場では、小学生とは言えあくまでも「仕事」として田んぼに関わってもらう予定です。昨年もそうでした。楽しいだけの農作業を体験しても本当の農業の姿は見えてきません。厳しさと辛さも同時に体験してもらう事で、農業に深く関わってもらいたいのです。
  そのための準備は先生方と進めています。田植えを初めての出会いにするのではなく、まずは学校で有機農業、田んぼの事を伝える時間をもつ予定です。その後、田植え、田の草取り、稲刈り、餅つきと全部で5回触れ合う機会を作ってもらいました。
  生徒が108名、先生方と父兄を合わせると合計130名くらいの人が電車でやってきて、倉見駅から歩いて田んぼまでやってくるのです。これは先生方にとっても大変な事だと思います。その熱意に応えられるように相原農場としても精一杯準備をして受け入れたいと思います。

(2008年5月 相原成行 記)

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